90 直接電話すればいいのに
こんなに長く書き続けられるとは思っていなかった。
夏 東京で、店を新装開店した同級生に招かれて、仲良し女子がお祝いに訪問することに。
盛んに一緒にと誘われていたが、バンド営業か仕事で参加する事はできなかった。いじられ役になることも承知で、都合が付けば同行したかったが、どうにもならなかった記憶がある。
上京する時間は、一緒にと誘われていたので知っていた。帰郷する時間も、凡そ察しがついていた。
同行しなかったことで、後悔と、彼女たちの普段の会話を思い出すと気もそぞろだった。
その会話は、うーん 決して陰口ではないが、不合理な行動や、同級生の付き合い方の不始末には手厳しかった。 まあ 笑って聞き飛ばす程度の内容だったのだが・・・
そして、いじられ役の自分に向けられるからかいも、結構辛辣だった。
用事も早めに終わり、東京へ行かなかった事を、後悔するようになる。
「荷物運びにしてあげる」
「切符とか、みんな買ってきてね」
とか、からかわれるのだが、そんなことを本気にしたわけでもないが、本気で言われかねないなかで、それでも淳子と少しでも近くにいられれば満足出来ただろう。
大分迷ったのだが・・・・
地元に帰れば、たぶんご苦労さん会をするんじゃないか?
東京で楽しい時間を過ごして来たのであれば、またこちらでも一杯飲もうなんて話になっている事を期待した。
仕事も終わり、夕刻富美子の携帯に電話する。
「もしもし いまどこらへん?」
「帰りの新幹線だけど」
「帰ったらこっちでも、お疲れさん会で飲まないの?」
「ないよ」
「そうか 残念」
「淳子ちゃんに直接電話すればいいのに」
で終了。
きっかけは何でもいい。どうせ二人きりでは、会うことはできないはずで、どうせならよく知った者どうしで会うほうがいい。
でも、淳子に会いたいから、直接 ご苦労さん会があるか と聞くのは、下心が見え見えで流石に気が引けて富美子に電話をしたのだが・・・
俺の、淳子に会いたいという、稚拙な思惑は、既に読まれていて、それを直接指摘されるのも
半ば清々しささえも感じて心地よい。
俺の単純な謀も見え見えだった。
ついつい だらだらですが、一年間も書き続けることが出来ました。




