78 続 番外編
厄年のアルバム完成で、春江の実家へアルバムを渡しにいった。幼稚園、小学校、中学校の思い出を共有するためだった。
あ その前に墓前に報告へ行ったか。寺の駐車場へ役員が集合し、淳子も当然出席。
山の仲間で富士山へ行こうと計画していた時であり、山岳会結成四十周年の記念登山だった。
自分も参加予定で、以前から富士山へ行きたいと聞いていた淳子も誘った。
当然、宿泊あり。妄想では、団体登山であっても、当然 二人きりになる機会は少なくないはず。そしてそのようになるよう自分で計画しようと考えていた。
「考えてみるね」
という回答があり、亡くなった同級生への記念アルバム完成報告にはふさわしくない、誘いの場となった。さらに付け加えるなら、どんな機会でも俺は淳子と連絡をとる手段に代えていた。
《数週間後、家族から行ってもいいって言われたよ という電話をもらったよね。声が弾んでいたのは、俺の勘違いではなかったと確信するよ》
しかし、富士登山は、山岳会としては、安易過ぎるということで、過去に行った飯豊山へ。
飯豊山は、彼女には無理と思い、断りの電話をせざるを得なかった。二人だけでとも考えたが、あまりにも大胆だったような気がして、改めての誘いはできずじまいだった。
大胆な自分は、付き合い当時から、そして今でも微塵もなかった。
閑話休題




