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手紙から始まった交際・・・・だけど  作者: ロックハート
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72 携帯買ったよ

了解をもらって買った携帯なそうな

 体調がよくなく会社を休み、かかりつけの病院で見てもらって薬をもらうとなぜかそれだけで体調が戻った。精神的なものか?

 ちょうど10時ごろだったので淳子の自宅に電話を掛けて、話が終わる寸前、


「携帯電話買ったよ」


と自ら教えてくれた。そして聞いてもいないのに積極的に電話番号を教えてくれた。

 その声は、電話越しでも明らかに嬉しそうで、声が弾んでいた。なぜ積極的に教えてくれたのか。

 その時は、メモらず、記憶したつもりだったが、登録しようとして、記憶が戻らなく、すぐ自宅にかけ直した。何の躊躇もなく再度番号を教えてくれて地面に番号を記して登録した。

 聞きもしない携帯をなぜ教えてくれたか、まだそれなりの好意はあったのだろうか。


《そして、俺は、確信したんだ。ひょっとして貴女も? いつでも電話で話ができる、何かの約束ができる。そう 一緒のコンサートとか、山行とか、そして出張先から、貴女が会社から一足先に帰る車中へも》


 それなりのリスクがある、彼女の自宅への電話は、しなくても済むようになり、殆どが五時半ごろの帰宅中と思われる時間帯に電話をするようになった。

「いま運転中」

の機械的レスもあったが、殆どが、しばらくすると折り返しで電話がかかってきた。その日に返事がなくても、数日後のには


「ごめんなさい、電話もらったけど、旅行中だったので」


という返事もあった。電話を入れると殆どが返事をもらえた。


 呼び出し音が五回なっても出ない時は、電話を切るのが、自分で決めたルールだった。それ以上鳴らしても出ない確率が高く、すぐ出られる時はそれ以内に電話に出てくれたからだった。


「風邪なんか引いてない?」

「うん なんか用?」


という会話から始まるのだが、いつも電話をする時は、それまでは長々と躊躇して、心臓はドキドキだった。それはそうだ、電話をする必然性はないのだから。

 話がしたい。できれば会いたい。会うためには会うための約束をしなければならないのだから。映画を見るような間柄では既にない。

 共通の趣味(お互いにのめり込む程ではないが)の山登りか、何かのコンサートに行くかであった。まあ これももう少し後で、お互いに趣味にしている事を話したのであるが・・・


 ならば、それまでは、何を話すために連絡をしていたのだったろうか。


 そう 元気? とかだけだったろうか。俺は とりあえず声だけ聞ければそれなりに満足だった。それで顔を思い浮かべ、すくなくともまだ嫌われてはいないことを確認するのだった。


話題も切れると、


「また電話してもいい?」


と聞くと


「いいよ」


と反してくれるのが一安心する一時だった。


 さんざん躊躇して、電話をするまでは、あれも話したい、これも・・と考えているのだが、いざ 電話がつながると、考えていた半分も離すことができず、切ってからは少しの後悔が残ることが多かった。


《あ 会社を休んで、一人で通勤途中にある小さな公園で一休みしていて、携帯で電話を掛けた時があったね。 よければ一緒に公園散策でもという 下心もあったけど まあ実現するはずもなく んじゃ ということで終わったこともあったね》


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