68 余計な気遣い?
厄年の前年から俺と彼女は記念行事の役員となった。月に一度の役員会には必ず会えた。そして祭り本番の踊り練習等でも毎月数回、頻繁に会えた。 自分は、祭りの踊りを教えるための、役員にもなった。そして厄年と記念写真集の編集長にも推薦された。
これで、準備期間を含めて一年以上、定期的に淳子と会うことが出来た。希望すれば自分が役員会を開催することも可能だった。
それまでは・・・・・
自宅へ訪問した以後、ほとんど会う機会はなかった。年毎の同級会もあったかどうか。
一度失敗した同級会を主催する事も気が引けたし、路子の詰りも、当時は気にかかっていた。
役員会一回目で、久しぶりに彼女に会える期待が大きく、何を話せばいいか少し心が騒いでいた。
少しは昔のよしみで会話が弾むだろうか、始めの言葉はなんと告げればいいかとか。
会場に入ると既に集まっている同級生の中で、やはり最初に視線がいったのは、淳子だった。
意図的にそばに座ったが、彼女の髪に相当の白髪が混じっているのをみて、すごい白髪だね と言ってしまった。普通はしばらくだったねとかだろうに。
女性にとっては気遣いのないぶしつけな言い様であったのだろう。ニコリともしない表情で少し自分を見たが、すぐに眼を逸らした。自分でも気にしていたのだろう。
他の同級生にはまだ目立たない白髪が、淳子は、特に目立った。自分も白髪はあったが、まだ 染めるほど目立つ程度ではなかった。
しかし以後 同級会で彼女に白髪を見つけることはなかった。自分の言った不用意な言葉を気にしてくれたのだろう。まだ自分のことを意識してくれていると勝手に想像して、自惚れた。
《すごい白髪だねなんて無粋な事を言ってしまってゴメンネ。しばらくぶりに会えたのに。でもさすがにびっくりしてそのままの気持ちが出てしまったんだ。貴女はさすがににこりともしないで、どちらかと言えば不愉快な顔だったね。そして次の打ち合わせからは、一切白髪は、染められていて、白髪は微塵もなかったね。気にしてくれたとかではなく、貴女のプライドだったのかな》
記念写真集の編集も、幼稚園時代から最近の写真、祭りの写真を織り交ぜ、厄年に出席出来ない同級生からメッセージをもらい、写真集に添付した。実現はしなかったが、役員会の中で富士山へ同行してくれる約束も出来た。これも役員のほんの小さな役得か。
祭り準備で、山車のトラックを淳子の会社の車を自分の提案で依頼した。祭りの役員会で自分につてがあると言ってのことだったが、淳子にお願いすることで、今だに少しの事でも、何かの関係を持ちたかった。
1000ユニーク超えになりました。
時系列は、相変わらずグズグズです




