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手紙から始まった交際・・・・だけど  作者: ロックハート
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16 好きでたまらなかった中学生活

 クラブ活動中に下級生の女子から彼女との交際をよくからかわれた。


「先輩 彼女いるんでしょ」

「・・・・・・」

「さっき廊下歩いてたよ」

「・・・・・・」

「先輩 会いに行かなくていいの?」

「だれか待ってたよ」

「うるさい」

「彼女ってテニス部の人でしょ」

「先輩、顔が赤いよ」


 自分も交際を否定はしなかったが、校内では、周知の事実であることが嬉しかった。自分が知っている範囲で、自分以外に二人の同級生が彼女に好意を持っているのは、知っていたが、自分が、彼女と交際ができていることで、安心していた。大きな声で、俺は彼女と交際していると叫びたい気持ちもあった。


 同級生の男友達から交換ノートの事を聞かれたりもした。


 この日は、たまたまだったのか、急な用事もなかったはずだが、教室の後ろから、少し顔を出して、ノートを差し出してきた。周りの同級生から見られないはずはないのだが、半分開いている引き戸から半身で手を出し、ノートを手渡してくれた。

 自分は、さも当たり前のように、椅子から立ち、表情を変えないで受け取る。


「淳子さんと交換ノートしてるの?」


 となりの席の同級生から、当然聞かれることとなる。

 否定した所で、今のやりとりを見られて 違うと答えられるはずもない。

 聞かれたことには笑ってはぐらかしたが、否定も肯定もせず、クラスの男にも、交際を知られているのが内心は嬉しかった。


 ノートの交換は、多くは、校舎の出入り口で手渡ししていた。彼女からノートを渡されるときは、彼女が俺の下校時を待っていて、俺の姿が見えると、近づいてきて、すれ違いざまにノートを渡してきた。

 笑顔もなく、できるだけさりげない行動に見せたかったのだろうか。俺が渡すときはどうだったろうか。

 彼女がそうであるならば、俺も同じようなふりをしたかったのだが、そうはならなかった記憶がある。周りを気にしたことは、同じだが、見られてもいいという風な、大胆を装った。周りに人がいないことを確認してからだったが、隠そうとはあえてせず、当然どこかで見られていたのだろう。

 

 

《貴女からのノートは、放課後の帰りが多かったかな? 通用口で待っててくれたよね。で

 俺の姿が見えると、ちょっと目が合ってから俺のほうに近づいてきて、すれ違い際に、さっとノートを差し出してくれて、そのまま歩いていく というような。その場で立ち話とかなかったかな。 これって俺が下校するタイミングを見てたってこと? 俺から渡すときは、どうしてたかな。

 登校するときにちょうど同じ時間に会ったときだったかな。 俺の本心は、校内で見られないようにする風を装って、でもあまりそのことを気にしてないようなそぶりで結構目立っていたような・・・ でも時々、誰かに見られることが必然の場所と時間で渡してくれることがあったよね。 あれほど目立たないようにしている貴女が、どうしてだろう? 俺は、目立つような事は、あえてしなかったけど、でも貴女の事を自慢したかったんだ。 交際していることを知られることが嬉しかったよ。 突然俺の教室に来てノートを差し出すなんて、貴女もホントは心のどっかに、俺との交際をみんなに知って欲しい気持ちがあったんじゃないのかな?》


 





もう一人の同級生


43年1月1日 路子から年賀状をもらう 中学3年 卒業の年


校高受験頑張って下さい と年賀状をもらったらしい。

後の手紙の中で知った。

勿論、年賀の返事を書いたらしい。高校って“高校”と書くんだよと


 らしい と書いたのは、あとあと路子からもらった長い手紙のなかで、この年賀状の話題が

出て 思い出してしまった。


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