14 家に招く
自宅の離である、自分の部屋に彼女を招いたことがあった。
勿論家族がいない時である。
勉強の机と、工作用机と造り付けのベットに椅子を二つ用意して、まあ散らかっている本を本棚に片付けて小奇麗にしたつもりだった。
彼女は手土産に板チョコを数枚持って来てくれた。何かを持って来てくれる事を、予想してなかった結果、これをどうしたらいいか解らなかった。予想外の事の対応力は相変わらず弱かった。
自分も赤いりんごを準備して出迎えた。板チョコは、リンゴの上に置いた。
しかし自分はチョコレートもリンゴも彼女に勧めなかった。あがってしまい話しだけに終始してしまった。何を話したかも、時間も思い出すことはできない。
初冬である。既に五時頃は暗くなる。一時間か、二時間程度であったのだろう。
(高校入学後、デートの時、聞くと彼女は なぜ食べるように勧めてくれなかったのか?食べてはダメなのかなと思ったそうである)
《赤いリンゴがあったのだから 秋から初冬だったよね。暖房は必要なかったし》
彼女が来る前は、月刊学習雑誌の男女交際は、かくあるべき なんてのを読み、部屋のドアは開けておく。二人きりにはならない。とか・・・
《しかし 当然二人きりになることが予想されるのに、よく来てくれたね。
何かが起きる なんて考えなかったのかな?》
まあ そんな会話には、ならなかったし、そんなつもりもなかったけどね。




