片道50kmの通勤リベンジ①
昨日迄の猛暑日が、一転して秋の空気に入れ替わった月曜日。
目覚めが良かったこともあってバイク通勤をすることにした。
実はこの土日、光回線の工事に端を発するドタバタでバイクに乗れていないだけでなく、問題が解決していない最悪の週末だった。ネットは使えるが光電話を使うと機器が再起動して海戦が遮断される事象が治らないのだ。
そうした中で目覚めが良かったのは、解決の目処が立たない諦め感があったからかもしれない。
さて、窓を開ければヒンヤリと迄はいかない空気が心地よく感じる。
最低限の荷物だけを小型のシートバッグに入れ、ヘルメットを被って家を出る。今日はいつも水を入れているマイボトルも無しだ。途中でペットボトルの麦茶でも買おう。
暖機運転をしつつバッグを固定し、ドラレコをヘルメットにセットして起動する。インカムのスイッチを入れて音楽を再生させれば、音質が軽めの音はBGMにはちょうど良い。思った以上に聞き取れて少し感動した。
路地から市道に出て県道に入るころには、すっかりテンションが上がってウキウキしてくるが、それも直ぐに後悔の念に換わることになるのだが。
国道を制限速度の60km/hで走り出すと、体に受ける風の影響で10分も経たずに体が冷えて来る。日向の信号待ちでは温かさを感じるのでまだ良いのだが、日陰では体の震えが収まらない。ウインドブレーカーを羽織って来るのだったと今更ながらに後悔する。
もっとも、家に戻って着て来る選択肢はない。そんなことをしていては遅刻が確定してしまうからだ。
日が昇って気温が上がっていくはずなのに、行き先は北北西で標高が上がるために気温は下がる一方だ。この時期は販売機にホットコーヒーなぞ無いのでコンビニに寄るしかないが、出勤時間を考えるとその時間が勿体ない。根競べだと思う事にして、会社まで走り切った。
始業迄15分を残して到着だ。コンビニに寄っていたら遅刻だったかもしれない。
危ない危ない。
帰りは日が沈んだ後だ。朝より気温が下がるのも予測できたので、ロッカーに置きっぱなしにしていた作業用で薄手の防寒着を羽織ってバイクにまたがった。
LEDに換装したヘッドライトは少し下向きだが、明るくなったぶん走行の不安は払しょくされた。フロントのサスが柔らかいので光軸が安定しないが、信号待ちで前車のリヤガラスには光はかからない位置だから大丈夫だと思う。ただカットラインがきれいに出ていない様なので、停止位置によっては助手席側のミラーに映りこんでいるかもしれない。少しでも上向きにすると前を走行する車からクレームが入りそうだ。
走り始めて1時間が過ぎた。時計は18時半を回ってお腹が減ってきた。空腹が寒さでより強く感じるようになると、テンションはダダ下がりだ。それでも家では夕食の用意はされているだろうから、途中で食べて帰るわけにはいかない。目論見が甘すぎたと言わざるを得ないだろう。
更に1時間かけ、ようやく家に辿り着いた。暗がりの中バイクを停めて二重にロックを掛ける。車体カバーは前だけ掛けておけば良いか。まだマフラーも熱いままだし。
とにかく早く夕食にありつきたい。
湯船に浸かって温まりたい。
それでも、祝日の明日もバイクで通勤するのだろうな。
防寒対策はしっかりと準備しておこうか。
そして火曜日も、バイク通勤をした。
帰りは渋滞にはまって2時間半もかかってしまったが、後悔は無い。




