DIO110の購入経緯
勤め先事業所の移転に伴い、通勤距離が大幅に伸びた。
これまで片道20kmで自転車通勤圏内だったのだが、一般道で48km、高速道路を使うと51kmにまで伸びた。
高速道路ならば距離は伸びるが通勤時間は今までと同じ1時間ほどで、一般道だと2時間弱といった感じだ。勿論、高速道路を利用すれば通行料も通勤手当として出るので、普段は軽自動車で高速道路を利用して通勤している。
電車通勤もできなくは無いが、駅まで30分歩いて、電車に1時間半揺られ、さらに15分歩くことを考えると選択肢から外れる。
で、バイクの免許でも取ろうかと思い至った。原付には乗れるものの、片側2車線の国道を30km/hで走るのは危険だ。かと言って高速道路をバイクで走るかと問われれば、年齢的にも体力的にも厳しいだろうと思ったこともあって、小型自動二輪車(AT)の免許取得となったわけだ。
HONDA党の作者は、バイクも勿論HONDA車以外の選択肢はない。そしてカブシリーズはギア車でありながらクラッチレスなのでAT限定でも乗れるのだ。
教習所は昨年の10月から通い始め、ストレートで卒業して12月には免許証の交付を受けた。
バイクの選択肢は広いが、諸事情により先立つ予算がかなり厳しくなった。そこで候補に上がったのは、教習車だったリード125と最安のDIO110ベーシックだ。毎日乗るわけでもないので、キーレスはバッテリー上がりが心配で候補から外した。
リード125は教習で慣れたのもあるが、初バイク初スクーターだった作者でもスムーズに走らすことができた安心感はある。ただ、ライト上のメッキがどうも気に入らない。戸建てに住んでいるが置き場所かなり狭いので、車体の幅もできるだけ細い方が都合が良いのだが、リード125はメットインスペースが広いので車幅も太い。
DIO110は幅も狭くメッキパーツもない点は好感が持てたが、小さなメットインスペースに果たしてメットが入るかが不安だった。
レンタルしてみようかと調べてみると、短期リースをHONDAの系列会社でやっていることを知った。デリバリー向けと謳ってはいるが、個人で借りれて用途はレースなどの特殊なものでなければ問わないそうだ。ならば試しに1月ほど借りてみようと手続きを行なった。
借りたのはDIO110の方だ。納車は2月で自宅での受け渡しなので、指定時間を待っていれば良いだけだ。
届けられたDIO110ベーシックは、、総走行距離1kmの新車だった。
受け取って早々に給油に向かう。初の行動走行にドキドキしつつ、車の通りが少ない裏道を制限速度でトロトロ走る。一時停止の交差点で自転車に抜かれても気にせず、教習を思い出しながら法規に則って走らせる。
思っていたよりもスムーズだった。
帰りは遠回りしても良いかななんて、少し欲も出た。
ガソリンスタンドは行きつけの店舗だ。慣れているはずの給油が、なぜかスムーズにいかない。
サイドスタンドで停めて、センタースタンドで止め直す。キーを抜いてしまって、慌てて刺し直してシートを上げる。給油キャップを緩めようとして、静電気防止シートの触れていないことに思い至り、触れた後にスマホのアプリを立ち上げていないことに気づく。
『落ち着け、自分』
タッチパネルを操作してアプリのQRコードを読ませ、静電気防止シートに触れてから給油キャップを開ける。ノズルを差し込み軽くレバーを握って少しずつ給油をしていく。3L弱で満タンになった。給油キャップを閉め、シートを下ろし、センタースタンドを払って跨る。エンジンをかければテンションも上がる。
『ちょっと広い道も走ってみようか』
10分でたどり着いたスタンドから、遠回りで30分かけて家の帰る。乗りやすいし馬力不足も感じない。もうコレで良いのではないか、と感じさせられた。
いざ購入となると気になるのはモデルチェンジだ。
リード125、PCX共にモデルチェンジの情報が入り、DIO110もLEDライトになる等の憶測が飛び交う時期だったのでしばらく待つことにした。リースの期間は1ヶ月単位の自動更新だから、連絡しなければ今のまま乗り続けられる。そうこうしている内にマイナーチェンジの情報が入った。変化はカラーと価格で、仕様は一切変化がない。地味なグレーが濃いブルーに変わって、価格が1割強の値上げだ。
ならば現行モデルで十分だと、近所のバイク屋を回った。そして系列店に在庫があると聞き、即契約となった。
こうして、『バイク通勤でもしてみようか』って思いつきが、実現の一歩手前まで漕ぎ着けたのだった。
まだバイク通勤はしていない。
やっと先週、会社から許可が降りたのだが天候がね。暑さはまだ良いとしても、発雷確率が高すぎて乗る気になれない。もう暫くはプチツーリングで気晴らしをしようか。