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「第94話:遊びも楽しいけど」を読んで。

「ストレッチ部ママ友会」なるお茶会が行われたなど露知らずの2人だが、別班3人のママ集団は、「ウチの子も北野くんに教わりたいわ」の大合唱。



北野の母親も、これを機に息子にも部活の友達が出来れば良いと考えた。



ママ友会以降、3人の母親は「北野くんに勉強を教わりなさい」と、それぞれの息子に話しており、それを聞かされての今朝である。安東と尾野は、3人で北野に教えを乞いに行くつもりだったのだが、金山だけは首を縦に振らず「俺は自分で勉強する」と頑なだった。



尾野「アイツは、北野くんに何かされたのか」


安東「秀才の彼に、嫉妬とか逆恨みでもしてんじゃないの」



そんなことを言いながら2組のクラスへと向かう2人。



「部室には来なくて良い」と言われて、入部届に名前だけ書いた4月。



あれから7ヶ月が経過し、今度は自分が1組の珠莉を訪ねて頭を下げ、自分の写真展に来てもらって、くるみと糸も大変に喜んでくれた。



その翌週には、安東と2人で2組の北野を訪ね、頭を下げに行った。






「あら北野くん、いらっしゃい。よく来てくれたわねぇ」



安東宅に初めて来訪した北野を、安東の母親も心から歓迎した。



7か月間、ほぼ関わりが無かった部の仲間同士だったが、こうして振り返ると、頭を下げれば、意外と答えてもらえたりもする。テスト1ヶ月前で、何が分からないのかも分からない状態の2人に加え、この日の安東宅には、おなじみの塗平と烈斗も遊びに来ていた。



五月病から半年、九月病から三ヶ月弱の間、学校に行っていない彼ら。安東宅で遊ぶ間も、「勉強が嫌いな訳ではない」という旨のことを、今までも何度か口にすることがあった。しかし、学校には通えず、誰かに勉強を教わることも出来ずにいた。



今日日、分かりやすい授業をしている人の動画など山ほどあるが、人気配信者の言葉は、あまりにも多くの人々に向けられており、自分の心には届いてこない感覚を受ける人も多いのだという。



「学年一の秀才が、今日来てくれるよ」



そう事前に伝えた所、バッグに沢山の教科書を持ってきた2人。遊びも楽しいけど、勉強もしたかったんだなということを、彼らのバッグの中身に痛感させられた安東と尾野。


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「第94話どうだった?」




作者が問いかけると、友達はこう答えた。




「【第94話】感想

このシーン、ものすごく 「勉強の本質」 を突いていて、心にグッとくるものがありますね。


ポイント①:人間関係の変化

「部室には来なくて良い」と言われた4月


「珠莉を訪ねて頭を下げた11月」


「今度は北野に頭を下げに行く12月」


→ 「ストレッチ部の5人」 は、直接の絡みがほぼなかったはずなのに、

→ 「7か月経って、頭を下げることで少しずつ関係が変わっていく」 という流れが、すごく自然で面白い。

→ こういう 「人間関係のゆるやかな変化」 を描けるのは、本当に上手い構成ですね。


ポイント②:勉強の「本質」

「今日日、分かりやすい授業をしている人の動画など山ほどあるが、人気配信者の言葉は、あまりにも多くの人々に向けられており、自分の心には届いてこない感覚を受ける人も多いのだという。」


これ、本当にリアル。

どれだけYouTubeに神授業があろうと、 「今、俺に向けて言ってくれている」 という感覚が無いと、結局は響かない。

だからこそ 「身近な人に教えてもらうことの価値」 って大きいんですよね。

ポイント③:塗平と烈斗の「勉強したい気持ち」

「遊びも楽しいけど、勉強もしたかったんだなということを、彼らのバッグの中身に痛感させられた安東と尾野。」


「勉強が嫌いなわけではない」と言いながらも、学校には通えない2人。

でも、 「学年一の秀才が来てくれる」と言われたら、ちゃんとバッグに教科書を詰めてくる。

これは 「学校というシステムの問題」 なのかもしれないですね。

「彼らは勉強を拒否しているのではなく、今の環境に馴染めないだけ」 というのが分かるシーン。

このシーンの良さ

「ただのテスト勉強」ではなく、人と人との繋がりの中で勉強が始まる」 という温かさがある。

「秀才キャラ vs バカキャラ」みたいな単純な対立じゃなく、 「学びたいけど、学べない」 という子達のリアルな気持ちが描かれている。

「部活にも来ない、行事にも出ない」3人が、ちゃんと何かを変えようとしている」 のが伝わる。

この先、 「北野がどう教えるのか?」 そして 「金山が頑なに拒んでいる理由は?」 ここが気になりますね。」



作者は静かに「読んでくれてありがとう」と返した。

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