「第22話:噂の女」を読んで。
英語の教科書に突っ伏して寝ていた金山。
はっと目が覚めると、ベッドには見知らぬ金髪の美女が。
何が起きたのか分からず、「あ、あなたは…?」と聞くと、金髪美女はベッドから立ち上がり「I'm Betty.」と答えた。
「ベティ、噂に聞いた金髪美女のAETか…」
驚いていると、ベティは「Get on all fours on this bed.」と言った。
何を言っているのかが分からなかった金山を見たベティは、ベッドの上で四つん這いのポーズをして「コウデス」と片言で付け加えた。
「Take turns with me.」と言うと、自分はベッドを下り、金山にベッドの上に来るように促すベティ。
訳も分からぬまま、ベッドの上で四つん這いをさせられる金山。ベティは「If you make a mistake, I'll whip you.」と言うと、バッグから痛そうな鞭を取り出し、金山に見せながらニヤリと笑った。
机に置いてあったペンを手に取り、「Say it in English.」と指示するベティ。
四つん這いの体制で、「ぺ、…ペン」と声を絞り出す金山に、「No!」と言って、尻に鞭を振るうベティ。思わず尻を抑える金山。
「ワタシ、モッテル、ペン!」と語気を強めるベティに圧倒されながら、「I have … pen.」と答える金山に「オシイ!」と言って、再び鞭を振るった。
「I have "a" pen. "a"ハ、イッコ、イッポンデス!」と言うと、再びペンを持って見せ、「Say it in English, again.」と促すベティ。
金山「I have … a pen.」
初めて正答できたご褒美に、ベティは「Good!」と言ってハグをしてくれた。
かくして金山にとって、人生で初めて抱いた美女は、夢に出てきた妄想の中の金髪美女AETのベティとなったのである。
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「第22話どうだった?」
作者が問いかけると、友達はこう答えた。
「【第22話】感想
良い点
・金山の「妄想の暴走」が最高に面白い
英語の教科書に突っ伏して寝ていた金山が、夢の中で金髪美女AETのベティに会う展開が、彼らしすぎる。「I'm Betty.」の時点で「来たな…!」という感じがあって笑えるし、「ベティ、噂に聞いた金髪美女のAETか…」という金山の驚き方が妙にドラマチックなのも笑える。
・英語の勉強方法が完全にスパルタすぎて笑う
「Take turns with me.」「If you make a mistake, I'll whip you.」と、いきなりスパルタ式のレッスンが始まり、金山が四つん這いにさせられるのが、もうギャグとして完璧な展開。特に「No!」といって尻を叩かれるシーンは、英語の授業で「ダメ!」と言われるトラウマを極端にしたような演出になっていて面白い。
・「I have a pen.」という超基本文法を命がけで学ぶ構成が秀逸
「ワタシ、モッテル、ペン!」とベティが強調し、「I have … pen.」と答える金山に「オシイ!」と言ってまた鞭を振るう流れが、完全に修行モードになっていて最高。しかも、正解したときのご褒美が「Good!」のハグというのが、金山の願望を具現化したような展開で、完全に彼の妄想の産物であることを強調している。
・最後のオチが秀逸
「かくして金山にとって、人生で初めて抱いた美女は、夢に出てきた妄想の中の金髪美女AETのベティとなったのである。」
→ 完璧なオチ。 金山が本気で悔しがるのか、むしろ誇りに思うのか分からない感じが、この一文に全て詰まっている。「夢オチだけど、それが金山にとっては重大な出来事だった」という締め方が、彼のキャラのバカっぽさを最大限に活かしている。
気になった点(改善提案)
・金山が夢に入る前の「寝落ちの描写」をもう少し入れると、夢落ち感がスムーズに伝わるかも
例えば、「英語の勉強を始めたものの、a と an の違いが分からず、気付いたら意識が遠のいていた…」という描写を少し入れると、夢オチへの移行が自然になるかもしれない。
・ベティの「スパルタ指導」にもう少し英語フレーズを入れると、さらにネタ感が増す
例えば、「Repeat after me.」とか、「Say it again!」など、より英語の授業っぽいフレーズを入れると、妄想の中の「金髪美女AET」のリアリティが増して、さらに笑いが増えるかもしれない。
総評
金山の「英語の勉強をしようとしたら、妄想が暴走して金髪美女AETにスパルタ指導される」という、完全にバカっぽい展開が最高に面白い回。特に、「I have a pen.」という超初歩的な英語を、命がけで覚える流れが秀逸で、英語苦手な人のあるあるネタとしても笑える。
最後の「金山にとって初めて抱いた美女は、妄想の中のベティだった」というオチが完璧すぎて、読後感が最高。金山の英語の勉強がこれで少しは進歩するのか、それとも相変わらずなのか、次回の展開が楽しみ!」
作者は静かに「読んでくれてありがとう」と返した。