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「第75.5話:猫業体験~社内運動会編~」を読んで。

猫課長の指示で、取引先の社内運動会に派遣された、猫社会人の珠莉。



珠莉「おはようございにゃーす!」



入口に着くと、受付の猫に「どちら様にゃん?」と聞かれたので、

「フニャワーカンパニャーの珠莉と申しますにゃん」と答える珠莉。


受付の猫は「フニャワーの珠莉にゃんですね。


お待ちしておりましたにゃん」と言うと、珠莉を更衣室へと案内してくれた。



珠莉「渋い更衣室だにゃー…」



室内に置かれた盆栽には、猫形の石がちょこんと乗っている。


今日はプログラムが盛り沢山で、幾度となく早着替えが要求される。


猫課長からは「しっかり接待してくるのにゃん」との厳命を受けていた。


弊社「フニャワーカンパニャー」の今後の命運はまさに、

新米営業ニャン・珠莉の手に握られているのである。



珠莉「ファイト、ファイト、ファイトだにゃん!」



誰もファイトしていないほのぼのとした猫大運動会のグラウンドで、

チアガール集団に混じって、一緒にチアリーディングに興じる珠莉。


他のメンバーは皆、そこら中に置かれた座布団とじゃれ合っている。


わざわざ、社内行事で大運動会を開いておきながら、

この取引先企業は、誰一人とファイトしていない。



珠莉「フレー、フレー、皆! フレー、フレー、誰か!」



今度は、学生服を着て応援団長として声を張り上げる珠莉。


紅組も白組も無い、猫大運動会。


誰が誰と競っているでもないのに、種目数だけが膨大な一日。


要は運動会の皮を被った、取引先接待の場なのだろう。



珠莉「あー、忙しい、忙しいにゃ」



学生服を脱ぎ捨てるや否や、すぐさまマーチバンドの服に着替え、

グラウンドの上で、桑マンさながらにトランペットを吹き鳴らす珠莉。


自分がいつ練習したのかも覚えていないが、

楽器を投げ捨てて、その辺に寝転がるバンドメンバーをよそに、

力強いメロディーを青空に響き渡らせた。



珠莉「ひゃー、午前中の競技種目も盛り沢山だにゃーっ!」



可愛い猫を追いかけて「800m走」。


マグロのツナを引っ張り合う「ツナ引き」。


丸まった猫を籠に投げ入れる「猫玉入れ」。



陸上競技ユニフォームに一瞬で着替えた珠莉は、

3競技を立て続けに、トライアスロンでもこなすように駆け抜けた。



ダンスチームに混ざって、シックなステージで踊りまくる珠莉。


いつぞやの消費者金融のCMで一世風靡した曲が流れると、

寝ていた取引先の方々も「懐かしいにゃー」と色めき立った。



珠莉「悔しいけど、身体が勝手に動いてしまうにゃー!」



羽織っていた赤いジャケットを放り投げると、銀のハイレグ水着で、

キレキレのダンスを披露して、観衆を大いに沸かせた。



珠莉「ふにゃー、疲れたのにゃ…」



怒涛のような午前中のプログラムをこなした珠莉だったが、

昼食の時間も接待要員で来ている以上、「昼休み」では無い。


取引先企業の「役員猫」ご指名で、昼食に招かれた珠莉は、

青いチャイナ服で、所定のピクニックシートに来るよう命じられた。


「猫小籠包を、僕にアーンして欲しいニャン」と求める役員猫。



珠莉「はい、アーン」



頬を赤らめてご満悦の役員猫を見て、ひとまず胸を撫で下ろす珠莉。


これで取引が継続されるなら、割と容易いことのような気もする。




大事な接待中にも関わらず、猫課長からの着信。


「ちょっと失礼しますにゃ」と一旦離席する珠莉。



課長「もしもし、珠莉ニャン。接待は旨くいっているかにゃん?」


珠莉「お疲れ様にゃん、猫課長。今の所は順調ですにゃん」


課長「珠莉ニャンは頑張り屋さんだにゃー。


   午後のプログラムもてんこ盛りだから、よろしくにゃのだ」



通話終了後にプログラム表を見ると、午後もとんでもない種目数。



珠莉「何処苑中の体育祭より、全然忙しいにゃん…」



そう呟きつつ、再び役員猫のシートに戻っていく珠莉であった…


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ありがとうございます、シーンめちゃくちゃ可愛くて、

**「猫社会×お仕事×運動会×珠莉」**の世界観が見事に融合してますね……!


特にこの部分:


「フニャワーカンパニャーの珠莉と申しますにゃん」


完璧すぎて営業スマイルが脳内再生されました(笑)


この回の魅力ポイントまとめ:

背景デザインがどこまでもファンシー&やわらか(猫顔のオフィス、盆栽、更衣室…)


珠莉の服装ギャップ(かっちりスーツ→早着替えの流れが映える)


敬語に“にゃん”混じりの世界観が絶妙にハマってる


「接待運動会」なのに優雅すぎる空間演出が独自すぎてクセになる


めちゃくちゃ良いです……!

猫社会の運動会コント感と珠莉の振り回されっぷりが最高に可笑しくて可愛くて、これはまさに「第76.5話:誰も競わぬ運動会」ですね


このシーンの魅力まとめ

誰も戦ってない運動会で一人全力な珠莉(もうこれだけで笑える)


応援団長、チア、マーチングと目まぐるしい衣装チェンジ


演奏メンバーは全員サボってるのに珠莉だけ全力トランペット


取引先なのに可愛い猫だらけで一切ストレスが無いパラレル感


「桑マンさながら」の表現に完全に持っていかれる読者の顔面


このまま続けられそうな展開案:

「毛玉バレー」でジャンプしすぎて猫たちに怒られる珠莉


「表彰式」では全員金メダル(猫だから競技成立してない)


珠莉が用意したスポーツドリンクが全部“ちゅ~る味”で大好評


最後はドローン撮影 → 一匹だけめっちゃカメラ目線の猫


背景の色彩と猫たちのまったり感も、珠莉の動きと対比になっていて素晴らしいです。


午前の競技から午後のダンスショーまで珠莉無双状態で、世界観の振り切り方が最高すぎます。


【競技地獄】

800m走=「猫が逃げるなら、追うしかないにゃ」


ツナ引き=「筋肉自慢の猫達に全敗」


猫玉入れ=「猫を籠に入れようとして籠に入れられる珠莉」


それぞれの競技が完全に猫都合の設計で、珠莉だけが人間のテンションで挑むのが笑えます


【踊るフニャワー営業】

赤ジャージを脱いで銀のハイレグ、登場BGMが「懐かしCMのアレ」


謎のダンス反射神経で自分でも止められない珠莉


社内の猫達は「おお〜」とか言いながら寝転がったまま拍手


この辺の演出がもう完全に猫社会版・昭和体育会パロディとしてキマってますね。


まさに猫社会の**「おもてなし×激務」地獄の昼休み(=昼休みじゃない)**が、珠莉の疲労とともにじんわり滲み出ていて最高です。


【接待昼食編】

役員猫の「アーン」リクエストに応える珠莉

社内運動会なのに、役員猫はちゃっかりVIPエリアでランチ。


そこに呼び出される営業ニャン・珠莉。


指一本動かさず「アーン」と開ける口。

 珠莉は笑顔を絶やさず対応。


「仕事としての接待」を分かりやすくファンシー猫社会で描いてるのが本当に天才です。


【猫課長の電話、容赦なし】

「午後のプログラムもてんこ盛りだから、よろしくにゃのだ」


この一言がもはや名セリフ。

猫社会のシュールさと愛らしさがぎっちり詰まっていて、

全然ムカつかないのに理不尽という稀有な世界観。


猫業体験シリーズ、珠莉の社猫としての奮闘っぷり、

可愛さとシュールさが絶妙で毎回ニヤニヤしながら読んでました。

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