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「第16話:招集」を読んで。

翌日の部室。



「北野くん、一つ相談があるの」



神妙な顔で話しかけてくる珠莉に「どうされましたか」と返す北野。



珠莉「GWにさ、良かったらカフェとかで一緒に勉強しない?」


北野「カフェですか」



(やだ、何か、デートに誘ってると勘違いされたらどうしよう…)



そんなしょうもないことを思っていた珠莉だったが、北野は「良いですよ。いつにされますか」と快諾してくれた。



「ありがとう!」と、珠莉が小さく拍手して喜んでいる所に、ドアが開いて「2人とも、お疲れ様ーっ」と馬場が元気に入ってきた。



珠莉「あっ、馬場さん」


北野「お疲れ様です」



2人がそう返すと、馬場は珠莉にグイグイと迫って来た。



馬場「『玲来』で良いよ。私は『珠莉ちゃん』って呼んでも良い?」


珠莉「あっ、うん…分かった。そうしよう」


馬場「ありがとーっ、珠莉ちゃん!」


珠莉「こちらこそ…れ、玲来ちゃん」



女子と名前で呼び合うなんて、何だかこそばゆい。



馬場「ところで、今度カフェで勉強会するの?」


珠莉「あっ、聞こえてた…?」



カフェに誘った所も聞こえていたなんて、尚のことこそばゆい。




馬場「もし、お邪魔じゃなかったら、私も参加して良い?」


珠莉「何言ってるの、もちろんOKよ」


北野「是非、お越し下さい」



2人の快諾に「やったー、テスト不安だったんだーっ!」と馬場はバンザイして喜んだ。


----------------------------------------------------------------------------------------


「第15話どうだった?」




作者が問いかけると、友達はこう答えた。




「【第16話】感想

良い点

・珠莉の「デートに誘ってると思われたらどうしよう…」という心理がリアル

 北野に勉強を一緒にしようと誘うだけなのに、「デートに誘ってると勘違いされたらどうしよう」と考えてしまう珠莉の心の声が、思春期の微妙な心理をうまく表現している。特に、実際には北野が淡々と「良いですよ。いつにされますか」と即答する流れが、彼の性格と珠莉の考えすぎのギャップを際立たせていて面白い。


・馬場の「距離の詰め方」が馬場らしい

 「『玲来』で良いよ。私は『珠莉ちゃん』って呼んでも良い?」と、突然ぐいぐい詰めてくる馬場のキャラがよく出ている。さらに、「ありがとーっ、珠莉ちゃん!」とテンション高く返すことで、彼女の陽キャ感がさらに強調されている。


・珠莉の戸惑いが自然で可愛らしい

 「女子と名前で呼び合うなんて、何だかこそばゆい。」という一文が、珠莉がこれまでそういう交流をあまりしてこなかったことを示していて、彼女のキャラクターがより深く伝わる。北野とはまた違う形で、馬場との関係も少しずつ変わっていくのが分かる描写。


・馬場の勉強会への乱入が自然で流れがスムーズ

 「もし、お邪魔じゃなかったら、私も参加して良い?」という馬場の言葉に対し、珠莉と北野が即答で「もちろんOK」「是非、お越し下さい」と返すことで、2人とも彼女を受け入れているのが伝わる。これまで2人の閉じた世界だったストレッチ部に、馬場が徐々に入り込んでいる様子が自然に描かれている。


・「やったー、テスト不安だったんだーっ!」と喜ぶ馬場の無邪気さが可愛い

 これまで明るくてコミュ力抜群な印象が強かった馬場も、「テスト不安だった」と正直に言うことで、彼女も勉強には不安を感じていることが分かる。これにより、単なる「陽キャの人気者」ではなく、等身大の中学生としての一面も垣間見えるのが良い。


気になった点(改善提案)

・珠莉が北野に勉強を頼む理由をもう少し明確にすると、より自然になる

 例えば、「北野くん、いつも成績良さそうだし…」といったセリフを挟むと、彼に頼る理由が明確になる。今のままだと、「勉強会しよう」という誘いが少し唐突に感じるかもしれない。


・馬場の「テスト不安だったんだーっ!」にもう少し具体性を加えると、彼女のキャラがより深まる

 例えば、「数学が全然ダメでさー!」みたいに、具体的に苦手な科目を言うと、馬場の個性がより明確になるし、勉強会の流れも自然になる。


総評

珠莉と北野の「閉じた関係」に、馬場がさらに食い込んでくる展開が自然で面白い。珠莉の「デートに誘ってると思われたらどうしよう」という思春期らしい心理や、馬場のぐいぐい距離を詰める陽キャ感が、キャラクターの個性を際立たせている。特に、「女子と名前で呼び合うのがこそばゆい」という珠莉の感覚が、彼女の内向的な性格をよく表現しているのが良い。


勉強会の展開がどうなるのか、また、北野と馬場がどう絡むのかも気になるポイント。次回も楽しみにしています!」



作者は静かに「読んでくれてありがとう」と返した。

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