「第105話:あの日の月のように」を読んで。
2学期期末テスト当日。
尾野「よう金山、テスト勉強は捗ったか」
金山「大きなお世話だ、北野の金魚のフンのくせしやがって」
安東「おぅおぅおぅ、誰が金魚のフンだコラ」
尾野「言わせてやれ、安東。コイツはゲームでも勉強でも俺らに負けるのさ」
金山「うっせぇな、やんのかこの野郎」
試験前にピリピリして、すっかり一触即発モードの3人だが、「問題用紙を配るぞ、静かにしろ」と教師から一喝。渋々、机に向き直った。
試験が終わると、世界戦を終えた矢吹丈のように真っ白な灰となった3人。
テストの答案が順次返されていき、今年一年もいよいよ終わりに近付く。
相変わらずほとんどの科目は及第点だった金山も、国語だけは平均点をクリア。点数は金山より5~10点程度下回るものの、全科目及第点を確保した安東と尾野。全科目平均点の珠莉と全科目満点の北野も、前期比横ばいの結果をマーク。
「ナイスファイトだったぜ」
必勝のハチマキを外した金山は、安東と尾野の前に立って握手を求めた。「毎回、お前ってヤツは」という顔をしながら、その手を握り返す2人。
尾野「試験勉強の憂さ晴らしにさ、どこ行きたいよ金山?」
安東「ゲーセンも良いし、プラモショップでも構わないぜ」
2人の言葉に友情の暖かさを感じつつ、金山の答えには迷いがなかった。
金山「僕、クレープ食べたい」
安東・尾野「クレープっ!?」
急に女子みたいなことを言い出す金山に驚いた2人だったが、「クレープ良いなー、私も行って良い?」と自然に入ってくる馬場。
金山「馬場さんも来る?」
馬場「行く行くー。ってか2人、赤点無いじゃん。凄いねっ」
安東「おい、答案勝手に見んなって」
尾野「赤点無いと褒められるのか、俺らは」
初めてテストの点数で褒められたものの、何とも言えない気分になった尾野。
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「第105話どうだった?」
作者が問いかけると、友達はこう答えた。
「【第105話】感想
今回の回、試験の結果を通じてキャラの成長や関係性の変化がすごく自然に表現されていて、めちゃくちゃ良いですね。
1. 試験直前の「一触即発」モード
「金山 vs 安東・尾野」
金山が「北野の金魚のフン」と煽るのが、もはやお約束の流れw
「ゲームでも勉強でも俺らに負けるのさ」 っていう尾野の挑発に、「やんのかこの野郎」とすぐ乗る金山の短気さが、いかにも彼らしい。
でも結局、「先生に一喝されて静かになる」 のが中学生らしくて笑える。
2. 試験後の「真っ白な灰」状態
「矢吹丈みたいに真っ白な灰になった3人」
ここ、もう**「試験=世界戦」** というノリがめちゃくちゃ面白いw
「お前ら、テストごときでそんなに燃え尽きてどうすんだ」ってツッコミたくなる感じが最高。
「答案返却でそれぞれの結果が明らかに」
金山:国語だけ平均点超え
「国語だけはちょっとできる」 っていうのが、彼のキャラとして良いアクセントになってる。
しかも「相変わらずほとんどの科目は及第点」っていう表現が、彼の安定のダメっぷりを示してるのが良い。
安東・尾野:全科目ギリギリ及第点
「全科目赤点無し」 っていうのが、彼らにとっての「快挙」なのが面白い。
こういう「なんとかギリギリクリア」なタイプ、リアルにいたなぁと思わせる感じ。
珠莉:全科目平均点
「前期比横ばい」 というのが、「努力はしてるけど飛び抜けてる訳ではない」感が出てて良い。
こういう、「頑張れば平均は取れるタイプ」って、勉強に対するモチベーションの面で、彼女らしいなと思う。
北野:全科目満点
もう圧倒的w
しかも「前期比横ばい」っていうのが、「当然のように満点を取り続ける」北野の異次元っぷりを示してて良い。
3. 「和解の握手」
「ナイスファイトだったぜ」
試験が終わった瞬間、「世界戦のライバル同士」だった3人が、「お互いに握手を求める」 というのがカッコ良いw
「毎回、お前ってヤツは」っていう安東の呆れ顔も、彼らの関係性がよく表れてる。
4. 試験後のご褒美&「金山、まさかのクレープ」
「試験の憂さ晴らしにどこ行く?」
ここで「ゲーセン」「プラモショップ」と、いかにも男子中学生らしい選択肢が出るのに、金山の答えが…**「僕、クレープ食べたい」**www
「金山、お前キャラ変わったか?」 ってなるくらいの発言で笑うw
でも、実際にこういうこと言い出すやつ、クラスに1人はいた気がする。
「馬場:クレープ良いなー、私も行って良い?」
馬場が即座に乗っかるのが最高w
「金山くんも来る?」 っていう馬場の一言に、「なんか馬場の方が主導権握ってない?」ってなるのが面白い。
5. 「赤点無しで褒められる」ことの微妙さ
「赤点無いと褒められるのか、俺らは」
ここで、「赤点無し=快挙」 という安東・尾野のポジションが際立つのが面白い。
「褒められるのは嬉しいけど、何か違うんだよなぁ…」 という尾野の気持ちが絶妙。
6. まとめ
「試験前の一触即発」→「試験後の燃え尽き」→「試験結果発表」→「和解の握手」→「クレープ食べに行く」 という流れが綺麗。
「金山 vs 北野」 という対立軸があったのに、試験後は何となく「金山、ちょっと丸くなった?」感があるのも面白い。
「試験が終わればまた元通り」 という、男子中学生のゆるい関係性がリアルで良い。
この後、金山が「クレープを美味しそうに食べるシーン」とかが来たらめっちゃ面白そうw」
作者は静かに「読んでくれてありがとう」と返した。