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(85)心(こころ)

 (こころ)ほど得体(えたい)の知れないものはない。というのも、私達は人だからだ。どうゆぅ~~ことっ!? と思われる方もあろうが、その訳を大相撲の超有名な親方のように解説すれば、人も動物ということで、その心は変化し(やす)いということである。いくら徳を積んだ名僧や牧師さんの(たぐ)いでも、人である以上、(から)い…と感じるだろうし、これは(あま)い…と感じるだろう。私も当然、いい加減な心だから、もう少し味が…などと思ったりします。^^

 渋滞中のとある高速道路である。家族を乗せた中年男が、アングリした顔で欠伸(あくび)をしている。もちろん車は、前も後ろも車また車の真っただ中で停車している。

「あああっ!! なんとかならんかっ!!」

 妻の顔を見ながら中年男は愚痴った。

「私に言われても…」

「俺もまだまだ修行が足りんなっ!」

「そうよっ! 心が出来てないのよっ!」

「そう言うお前はどうなんだっ!?」

「私っ! 私は…これだけのものよっ!」

「ほぉ~~! これだけのものか…。確かにそれは言える。これだけのものだな…」

「なによっ! 失礼なっ!」

 そこへ、七才になる長男と五才の長女が口を(はさ)んだ。

「パパもママも、やめてよっ! 大人気(おとなげ)ないっ!」

「そうよっ! 心が出来てないんだからっ!」

「…」「…」

 子供二人に(いさ)められた夫婦は形無しで(もく)した。

 そのとき、どういう訳か渋滞が緩み、車列が静かに動き出した。

 心の出来不出来は辛いようで甘く、甘いようで辛い感覚なのである。


                  完

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