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(77)雨
梅雨明け前の雨が今日も降っている。ほんとに明けるのかい? と訊ねたくなるような冷気を秘めて降っているのだ。梅雨明け前ならムッ! とするような熱気があるはずなのだ。当然、ジトォ~~っと汗が滲むはずなのだが…と、ついつい辛く考えてしまう。よくよく考えれば、年によって違う訳なのである。私は自分の甘さに、ついニタァ~~っと苦笑いをしている。雨は甘い辛いに関係なく、降る時は降るのである。^^
とある街の商店街である。店の軒下で俄かに降り出した雨が止むのを待つ一人の老人がいる。
「やはり降ったか…。今日の予報は外れたな…」
一人、呟く老人だが、なにもテレビの天気予報が外れた訳ではなかった。むしろテレビの予報士は、『雨が降りますから傘を持ってお出かけください』と親切にアドバイスしていたのだ。それをこの老人は、いやいや、降らん降らんっ! と手前味噌な天気予報して出かけたのだった。老人の気分は自分の予報は辛く、テレビの予報は甘い・・というものだった。なんのことはない。老人の方が、メッチャメチャ甘かった訳である。^^
雨は辛い甘いの予想を覆して、降るときは降り、止むときは止むのである。^^
完




