(74)誰もいない
市役所に訊ねてみようと課に電話したところ、いっこうに繋がらない。混んでいるのか? …とも思え、もう一度と思ったが、ツゥ~~ともビィ~~とも受話器の応答音がない。妙だなぁ~…と訝しげに電話機の接続口を見れば、モジュラープラグが抜けていた。^^ 繋がらない訳だ…と自分の甘さにアホになった気分でもう一度、電話した。だが、やはり誰も出ない。今度は電話音はしている…と、ふたたび妙に思えた。よしっ! 代表電話にかけようとダイヤルしたところ、ようやく繋がった。ところが、その応対者の言葉が『今日から四連休なんです、どうも…』だった。話の感じでは部外者に思えた。おそらくは警備員さんか誰かだったのだろう。それにしても、インフラ[社会資本]で重要な部分を占める官公庁が四日、誰もいない・・というのも如何なものか…と思えた。辛く要望すれば、フレックス・タイム制などで、やはり小人数は各課に配置して欲しいものだ。応対できないほど電話がかかってきたらどうすんだっ!! と怒られる方もお有りだろう。そこはそれ、重要な必要最小限の応答だけ・・などという条件付電話にすれば如何だろう。^^『その内容に関しましては、休日以外におかけなおし下さい…』みたいな応答だ。^^
とある繁華街である。いつもの休日なら人でごった返しているのに、この日に限って誰もいない。病葉は低いテンションでショボく歩いていた。
「誰もいないのかよ…」
ついつい、愚痴が漏れるというものだ。するとそこへ、一人の老婆が通りかかった。病葉は、これ幸い…とばかり、思わず声をかけた。
「お婆さん、今日は町中、休みなの?」
老婆は立ち止まり、病葉を上目遣いに見た。
「あんた、知りなさらねぇ~のかっ!? 今日からコロナ封じに、国を挙げて10連休だが…」
「エエ~~~ッ!!」
「オリンピックまでには…と、辛い気分なんじゃろうのう」
オリンピックが、どうなるか? まで甘い私には分からないが、開催国以外、諸外国の観光客が誰もいないというのも開催の意味がないような気も辛くする。^^
完




