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(70)出たとこ勝負

 (43)で先読みの短編を書いたが、出たとこ勝負という手法めいたものもある。先々をからく思う先読みは相当、細かく読まないと、読みになかった変化が現れたときに弱いのだ。弱いとは、戸惑ったり苦慮くりょすることになる・・という意味である。なろうと、ままよっ! …と、度胸めいたあまい気分で堂々と進んでいく・・という態度も立派に思える。そうは言っても、内心でビクビク! しながら進むというのも気分が悪い。安定感、安心感があって進むに越したことはない訳だ。^^ 要は、甘い辛いにも程度がある・・ということだろう。^^

 とある読者、暇内ひまうちがこの短編集を欠伸あくびをしながらPC[パソコン]画面で読んでいる。

「なるほどっ! 読みにないことってあるよなっ…。俺なんか、いつもだっ!」

 暇内がそういうのも道理で、今日は黒番の棋士が勝つだろう…と読んでいた、とあるテレビの囲碁棋戦が、中押し負けのハズレだったのである。

「還暦過ぎると読み過ぎるからなぁ~、俺もそうだが…。出たとこ勝負でやった方がいい場合が多いからなぁ~」

 そこへ現れなくてもいいのに、暇内の今年で米寿を迎えた父親が散歩から帰って現れた。

「なんだっ! 起きてたのかっ! 少しは外へ出ろっ! 外はいい空気だぞっ!」

「はい…。先に食べてくださいっ!」

「食うのはいいが、この前の魚の干物ひもの小骨こぼねだらけだったぞっ! わしを殺す気かっ!」

「すみません…。注意しますっ!」

 暇内は出たとこ勝負で出した干物が裏目に出て、しまった! と気づいた。が、時すでに遅し、である。暇内は、父さんに出たとこ勝負は甘いな…と気づかされた。

 それ以降、暇内は父親に対してはすべてにからく生きている。


                  完

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