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(62)ボケナス

 怒られるときに言われるのが、「このボケナスがっ!」である。このボケナスという言葉を紐解ひもとくのも面白い。^^

 ボケナスとは、収穫期が過ぎているのにボケェ~~っと実ったナスのことである。このナスはすでに中に種が出来ていて、外面そとづらは食べられそうなナスなのだが、食べると口当たりが悪く、食べようにも食べられない[まあ、腐ってはいないから我慢すれば食べられなくもない程度の]ナスなのである。早い話、不出来なナスだ。あまく考える人なら、まあ、いいか…と我慢して食べるくらいのナスなのだが、辛い人だと、このボケナスがっ! と捨てられるようなナスな訳だ。なかばに考える人ならどうか? まで私には分からない。^^

「お前は、どうしてそうなんだっ!」

 朝からご隠居の恭之介が辛口からくちで息子の恭一をしかっている。

「ここは日本だっ! 人は右っ! 車は左だろうがっ!」

「ええ。まあ、そうですが…」

「なにが、そうですが、だっ! 法律で決まっとるんだから、自転車で右を走るなっ! お前は完璧かんぺきな犯罪者だっ!!」

「そこまで言わなくても…。たかが10mほどじゃないですかっ!」

「たかが10mとはなんだ、このボケナスがっ! そういう小事から犯罪は生まれるんだっ! 確かに警察に注意されることはあっても、捕まることはないだろう。しかし、だっ! ポイ捨てと同じ理屈で、ダメなものはダメなんだっ! 分かったかっ!!」

「はい、はい…」

「返事は一度っ!!」

「はいっ!! …それはそうと、これ、食べませんか? さっき買ってきたアイスですが…」

 恭一はあやういと話題を転じた。

「おう! 美味うまそうなアイスじゃないかっ!」

「右を走って、どうにかこうにかとけけずに…」

「なんだ、そうかっ! それを早く言いなさい。そういう緊急避難の場合は、まあいいだろう…」

 話題を転じれば、ボケナスも甘く美味しくなるのである。^^


 ※ 風景シリーズにご登場の湧水家のお二人に特別出演して戴きました。^^


                  完

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