3話『相棒との自己紹介』
「おねしゃーす」
「サターテ! もう少しまじめにやれ!」
ディビーはサターテのやる気のなさに対して叱り付けた。
しかし
「だってさ、こいつだっていきなり戦えって言われたって覚悟も無いんじゃないの? 怖いとかないのか?」
すると熾は
「いや、恨みがあるので、どんな手を使ってもいいので倒しますけど?」
「えー何それ? 何でヤル気あるの? ふつうそんなに出ないでしょう?」
「いえ、私母が殺されたので、今の瘴気のせいで」
それを聞いて
「お悔やみ申し上げます!」
と取り敢えず言った。
ディビーは
「まあいまの状態になったのもお前のせいだけどな」
とぼやいた
それを聞いてサターテは
「ああ! 何でだよ! 原因も結果も全部666番目の息子のせいだろうが!」
「それにチャンス与えたのがお前だって言ってんだよ! この破棄物が!」
と言い合った。
「それより、どうやって戦うんですか? 私自身、刺し違える覚悟ですが、勝てないのは絶対にいや何で、時間がかかってもいいので殺すための訓練を教えてください」
と言った。
「うわー、今の若者ってこんなにアクティブなん? ディビーこの子は大丈夫なの?」
「アンタより大丈夫だし、心配もほとんどしてない、ただ、自分の1人の力で倒すとか言われたら……」
「それなら大丈夫です、私は誰が倒してもいいと思ってますので、そもそも悪魔なんて人間複数人で殺せるかすらわからないんですからどんな確率でも私は縋りつきます、なので、サターテさん、やる気出してください、どうしたらやる気でますか?」
「アニメを死ぬまで見ればやる気出す」
「ダメです、それじゃあ私の夢が叶いません、これではどうでしょうか? この戦いに勝てばあなたの生活費を私がすべて負担すると言うのは?」
「魂の契約をすると?」
「ちょっと! ダメよ! こいつに魂売るとか!」
ディビーは止めようとしたが
「ディビーさん、あなたの気持ちは分かりますが、でも私は全身全霊で母の敵を取りたいんです、これぐらいの覚悟はしてますので」
「えー」
ディビーは
「まあ分かったわ、あなたの人生だし、好きにしなさい」
「ありがとうございます」
「止めたりはするけど、結局人の意見を尊重するあたり、俺は君のそう言うところは尊敬に値すると思ってるぞ、ディビー」
「際ですか、まあそれはいいとして、あんたがちゃんと戦うかどうかよ」
「舐めるな! 俺はちゃんと契約を守るぞ! 契約が切れた今でも魂の契約をした人間の事もちゃんと考えてます! それに埜羅の地位に関しては今も尚守られてるからな!」
「そういや、外道もあの高校生ボクサーの願いもいまだに契約の状態のままだな、契約なくなっても状態は続くの?」
「魔力が使えなくなってもいきなり状態が元に戻るわけじゃないからな」
「ああ、そう言う、外道の場合は?」
「社員が死なないように働かせてるみたいだぞ、社長は続行中」
「成程」
そう言ってディビーは納得した。
すると
「ディビーさん、私はこの悪魔を殺しません、契約をした以上たとえ憎い相手でも契約は私も守ります、まあ一番憎い相手を殺せればいいんで」
「成程、俺を殺してもいいってディビーちゃんは言ったのか?」
「もう私を殺すことも出来ないし、いいかなって」
「へえ」
サターテは不満げに言った。
「まあ、いいや、分かったやる気出すよ」
「ありがとう」
「他の皆に会ったか?」
「会いました、でも1人自己紹介しなかった子がいます」
「怠惰の悪魔と一緒の子でしょ、あの時何も喋らなかったわね」
「あいつって名前何ナノ? ベルフェと一緒だったろ?」
「そうね、惰岩 怠菜よ怠惰の罪の感情大罪を持ってるわ」
「だからよく寝てるのか、俺の横でも廊下の真ん中でも」
「風邪ひくって言ってるんだけどね」
ディビーは呆れながら言った。
すると
「サターテ、ご飯持ってきたよ」
「あざーす」
「いつも困難なのか? お姉ちゃん、あんまり甘やかすなよ」
「大丈夫ですよ、ご飯は自分で食べてますから」
「そりゃそうでしょ」
そしてこんな良くわからない悪魔サターテと契約を交わしたことによって6人の少女とは少しパワーアップした。
「……え、契約するとパワーアップするの?」
ディビーは知らなかった。