メイクなんてありえない
定期的に風呂とか着替えとかセクハラを書かないと私は死にます。
以前も同じような事を言ったが、筋肉が付かない。
おかしい。引き締まってはいるのだけど。もしかして単なる美容運動になってないかコレ。
1日30時間という矛盾したトレーニングをしないと駄目なんだろうか?
二の腕に力をこめる。うーむ、ぷにってるな。おかしい。
おかしいと言えば胸だ。また大きくなった気がする。気のせいだ、気のせいに違いない。気のせいでありますように。
ギャルの人にウシチチと言われた事を思い出して、軽くヘコむ。
鬱だ沈もう。ごぼごぼごぼ。熱い。
例によって限界まで追い炊きをしてる訳で。健康の為にはぬるま湯で半身浴? しらない、江戸っ子は熱い湯が好きなのだ。江戸っ子じゃないけど。
息が続かなくなり顔を上げる。ぷはー! もっかい肩までつかり直す。うー、あちち。
腹筋も頑張っているんだけどなー。六つに割れろとは言わないが、もう少しビシっとしないものだろうか? 軽く縦にスジは出ているんだけど。
無駄な脂肪はそんなに付いてないと思うんだけどな、胸とお尻を除けば。特に胸のせいで体脂肪率が上がってる気がする。
半分に割ったメロンのようなソレを両手で持ち上げてみる。重い……。肩凝りの原因め!
むにむにむに。
うーん。
むにむにむにむにむに。
柔らかくて楽しい。
むにむにむにむにむにぎゅっ。
いてててて。
むにむにむにむにむにむにむに。
くすぐったいけど微妙に気持ちいい。
むにむにむにむにむにむにむにむに……。
結構悪くないな、コレ。
はっ!?
思わず夢中になってしまった。触り心地はいいんだよな、邪魔だけど。
おバカな事をしていたら頭がボーっとしてきた。そろそろ限界だ、茹で上がってしまう。という事で湯船から出る。
髪邪魔だなー。わしわしやりたい衝動を抑え、タオルでぬぐう。てきとーに体も拭き、浴室を出る。バスタオルバスタオル、と。どうでもいいけど夏場は下乳に汗疹が出来そうでイヤだ。
洗面台に行き、鏡の前へ。何となく荒ぶる鷹のポーズをとってみたり。全裸で何をやってるかな。
じーっと自分の体を眺める。ちょっと大きすぎるがキレイな半球を描く胸、キュッとしまっていてくびれている腰。腕や脚も太すぎず細すぎずでスラリと伸びている。
客観的に見ると出る所は出ていて、それでいて無駄な肉も(一部を除いて)無い、俗に言う、ないすばでーとやらか。筋肉が切実に欲しい。
もっかい荒ぶる鷹のポーズ。
照れ隠しです。なにが、ないすばでーだ。しかしこのポーズを人に見られたら生きていけないな……。
パンツをはいてバスタオルを羽織って、と。牛乳でも飲もう。
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バスタオルを羽織っていたのでセーフだと思いました。
「あんた何回同じ事言わせるの?」
やばい、呼び方がアキラからアンタになってる。これは結構怒ってるな。
パン一で牛乳はオレのジャスティス、をうっかり発動してしまった。最近は気をつけていたのだけど、茹りすぎてボーっとしてた模様。
なんて言い訳しようかな……。
風呂が熱すぎてやった、反省はしてない。
ダメだ、更に怒られる。
良い言い訳が思いつかない。
黙りこくっていたら、母さんが更にまくし立ててきた。
「そんなに裸を見せたいの? もしかして露出狂なの? それとも裸族なの? 私は裸族の娘を産んだ覚えは無いわよ?」
露出狂でも裸族でもないです。あと、娘に生まれた覚えはないです。
不満そうな顔のオレを見て、母さんの目がスッと細まった。
「裸だしちょうどいいわね、久々にアキラで遊ぶ事にしましょう」
げっ。
「この前、四越で色々と買ったのよ。もちろんアキラの分もね」
着せ替え人形遊びか。また心を閉ざさないといけないのか。「ごめんなさいすぐ着替えますもうしません!」と叫ぶオレを、母さんが小脇に抱えて運ぶ。
手足をバタバタ振り回し抵抗するが、びくともしない。ありえない。オレ50キロ近くはあるはずなのに何で片手で持ち運べるの?
コーヒーを片手に新聞を読んでいる父さん発見。
助けて!
「着替え終わったら写真撮らせて下さいね、あとはしたないですよ」
怒られた。覗き魔だったくせに反応が薄い。半裸で助けを求める娘を何故スルーするのか。
慣れられたのだろうか? それとも真人間になったのだろうか?
「恥らう姿や、怒る姿が魅力的なのですよ。家族といえど、もうちょっとだけ慎みをですね……」
やっぱり変態だった。
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そんなこんなで、ネコの子のように連れ去られ、座敷犬のように服を着せられている。
ネコいいよなー。ナマコ牧場じゃなく子ネコ牧場だったら良かったのにな。突然変異でEFのワーキャットが産まれたり。絶賛現実逃避中。
「次はこれね、ちょっとボーイッシュな感じで」
ボーイッシュ? なんだろう、すごくイラッときたんだけど。
「あえて男の子っぽい格好で、だけどセクシーな感じで。あ、ホットパンツの上のボタンは外すのよ? パンツが見えない程度に。アキラなら腰で引っかかるでしょ」
更にイラッときた。なにが男の子っぽい格好だ、バカにされているんだろうか? それにこれ単なる半ズボンじゃないか。
「中性的な魅力って言うのかしら。あ、おへそが出るけど気にしない事よ……と、アキラすごく不満そうね?」
不満に決まっている。
「なんで? かわいいのよ、これ。さ、早く着てみて」
「イヤだ、スカートの方がいい」
こんなの着るくらいだったら、まだワンピースだのドレスだのの方がマシだ。ゴスロリドレスもってこーい!
「アキラが自分からスカートを穿きたいって言うなんて。じゃあ別のを出しましょう、……ついでにお化粧でもしてみる?」
化粧台からなにやら持ち出してきた。妙にうれしそう。冗談じゃない。
「……しない」
「確かに若い子向け……じゃなくて、アキラ向けじゃないわね。今度一緒に買いに行きましょう」
「……いらない」
そんな物よりPNPを買って欲しい。駄目元でおねだりしてみよう。
「なにそれ? どこのブランド? どういう物なの?」
女性的なグッズか何かと勘違いされた模様。
「女子高生(主にオレ)に人気急上昇中。ブランドはソミー。どういう物かと言われると……」
ウソはついていないのでオッケーだと思う。でも、どういう物って説明しよう? うーんうーん。
「アキラちゃんゲーム機欲しいんですか?」
説明されてしまいました。
何時の間に入って来たの。そして何で余計な口を挟むの。
「アキラ……」
「いや、ホントに女子高生(主にオレ)に大人気で……」
「あんた女子高生って言えば何でも騙せると思ってない?」
やばい、また呼び方がアキラからアンタになった。物言いから察するに、クレオパトラ(笑)の件もバレているっぽい。
沈黙。
冷や汗が出てきた。
30秒経過。
すっと母さんの手が伸び、オレの頬を優しく包む。そして――
「……カリスマメイクアーティスト、桜花さんのお化粧講座、はじまるよー」
すごい棒読みです。怖い。
「まずはマッサージを念入りにします」
いてててててて! これ絶対マッサージじゃなくお仕置きでしょ!?
「力強く、つねるくらいが効果的です」
「ごめんなひゃい! ゆるしてくだひゃい!」
痛い、いたーい! ほっぺ千切れる!
「変顔のアキラちゃんもかわいいですよハァハァハァ」
見てないで助けろ変態めー!
結局マッサージと称した虐待が行われただけで、メイクとやらはしなかった。まだほっぺが少し痛い。
あと、父さんの撮影機材が、デジカメからハンディカムになっていた。
写真じゃなくて動画じゃないか、結局助けてくれなかったし。
謝罪と賠償としてPNPを要求したかったが、母さんが怖かったので断念した。うう……。
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名ばかりの副委員長もたまには仕事をしたりする。
という訳で、放課後に教室の掃除を田中と二人でしようとしていたら、クラスメートほぼ全員が残って手伝ってくれた。
おかげで10分もかからず終わったしまった。
田中がなんとも言えない複雑な表情をしていたが、気にせずトイレに。大して汚れてはいないけど、手を洗うのだ。
トイレに入ると、洗面所で化粧を直しているっぽい人がいた。
違うな、よく見ると化粧を落としているんだな。クレンジングオイルっぽい瓶があるし。
伊達に女子力は上がっていないぞ、化粧落としにはクレンジング剤だ。
ダブル洗顔が効果的らしい。
せめて少しくらい化粧をしてから、落とす事に関する知識を仕入れろと自分でも思わないでもない。
なんとなく眺めてしまったが、見覚えあるなこの人。もしかしてギャルの人じゃないか?
この学校では珍しい茶髪だし、やたら短いスカートだし。パンツ見えてますよ?
じー。
あ、目が合った。
「ちょっとアンタ、スッピンを見るなんて反則よ反則! ルール違反よ! この卑怯者!」
その言い分はおかしい。洗面所を占領して化粧をしていて、見られたらこのセリフ。
ここはみんなのトイレだ、オレは断固として戦うぞ。
じー。
「なんでじろじろ見るのよ!」
「なんとなく……」
ギャルの人、化粧しないほうが可愛いな。ちょっと垂れ目だけど、目鼻立ちはすっきりしてるし、唇もやや厚めだけどキレいな木の葉型だし。
化粧をするなとは言わないけど、何であんなにごてごてと塗るのかな。
じー。
「だからじろじろ見すぎ! アタシのスッピンそんなに変!?」
腕組みをして怒鳴るギャルの人。むむ、スッピン可愛いですよ? 確かにじろじろ見すぎて失礼だったので、フォローしておこう。
「えっと……メイク? をしなくても可愛いです」
「なによアタシのメイクがダメだっていうの!?」
フォローできませんでした。
「いえ……メイクした顔も可愛いです、タヌキみたいで」
「アンタ喧嘩売ってんの!?」
更に怒らせました。
ってヤバイな、別にケンカをしたい訳じゃない。ちょっと化粧に興味が沸いただけで。主にクレンジング方面。
「違います。えーっと……実はメイク落としに興味があるのデス」
「アンタメイクしてないでしょ!」
そうでした。
最近どうも加速的にアホの子になってきた気がする。ネトゲを控えるべきかな、うーん……。
悩み始めたオレを見て、ギャルの人が何かを思いついた顔をした。なんだろう?
「ねね、メイク落としじゃなくてメイクに興味があるのよね?」
「え、はい、そうですね」
妙な迫力に押されて、そう答えてしまった。
「じゃあアタシがやってあげるわ! ちょっと目をつぶりなさい!」
「あ、はい、お願いします」
何も考えずに了承してしまった。ま、いっか。変だったら落とせばいいだけだし。
むむ、ほっぺがくすぐったい。
む? 鼻の頭に何か塗られてる。
まぶたを押さえられた、眦にさわさわした感触が。
ちなみに目の縁に線を描いたりする化粧をアイラインというらしい。線を描く為の化粧品がアイライナー。
オレの女子力は順調に上がり続けてるな、100ポイント超えたら何かもらえないかしら。
「はいしゅーりょー! 目あけて鏡見ていいわよ!」
予想以上に早いな、どれどれ?
おお、これは……。
いたずら、落書きの類だな。メイクと言えばメイクなのかもしれないけど。強いて言えば特殊メイク?
「あはははははは! どう? かわいいでしょ? キツネっぽくしてあげたわよ? あはははははははははは!」
両の頬にはヒゲが3本づつ描かれ、鼻の頭は獣っぽい黒色に塗られ、目元は吊り目を強調するようにアイラインが引かれている。
なんとなくキツネっぽいな!
人の顔ベースの割には、凄くキツネっぽく見える。
化粧では無いと思うけど、個人的にはとてもとても気に入った。特に黒い鼻がいい!
「可愛いです、ありがとうございます!」
思わず手を握ってお礼を言う。シッポがあったらブンブン振ってると思う。
「え? マジ? それでいいの?」
贅沢を言わせてもらえば耳が欲しいかな、ふさふさしてて三角なヤツ。
「えっと、できれば耳もメイクして欲しいです。キツネの耳っぽく」
「ごめん無理、無理だから」
ギャルの人の目が、残念な子や変な子を見る目になった。何故? ここまでやったなら耳もキツネっぽくしたいに決まっているじゃないか。
「話は聞かせてもらったですよ!」
ガラッっと扉を開ける音が脳内に響いた。実際にはトイレの入り口に扉は無いし、個室のドアは観音開きです。
それはさておき、マツリちゃんだ。
「これをどうぞですよ」
そっと差し出されたそれはカチューチャ。ただし耳付き。あこがれの、もふもふでふさふさでふわふわでトライアングラーな耳じゃないか!
……ちょっとうれしすぎて、おかしくなってきたかもしれない。
「犬耳だけど我慢して欲しいですよ、今度キツネさんも作るですよ」
犬もキツネも親戚みたいなものだし、問題無し。ありがとう、と答えつつ受け取る。しかしマツリちゃん何でも作るな。
おもむろに被ってみる。
ドキドキしながら鏡を見る。
コーン。
キツネの鳴き声は、実際には犬っぽいらしいけど。キツネイヌ女現る。
「ありがとうマツリちゃん、記念に写メ撮ってくれるかな?」
「はいですよ」
自分でも撮ろう。
「アンタらそれでいいの!?」
いいです。
「鼻黒いのよ!?」
腹黒いより良いと思います。
「ヒゲなのよ!?」
ヒゲを切っちゃうと大変なんだぞ、特にネコ。
ギャルの人が騒いでいるけど気にしない。
しかしメイクって良いな。ちょっと違う気がしないでもないけど。
あと、女子力が下がった気がする。15くらい。
「あ、思い出した! アンタ確かメイク落としにも興味あるのよね!? コレ貸したげるから落としなさい、今すぐ!」
えー……もうちょっと堪能したい。と言うか他の人にも見せてみたい。目立つのはイヤだけど、これは見せるべきだろう。
「せっかくメイクしてもらったし、もう少し……」
「それメイクじゃなくて落書きだから!」
ギャルの人が本当の事を言った。
わかってたはずなのに、気に入ってしまってメイクだと思い込みかけていた。危ない危ない。
でもこれいいよな……。
「アンタどこ行こうっての!?」
「ちょっとクラスメートに見せてから落とそうかと」
「その顔を!? ちょっと待ちなさいってば!」
腕を掴まれ、止められた。むー。
「お姉様、外に出るなら、このシッポアクセサリーもどうぞなのですよ」
マツリちゃんは本当に良い子だなー。こんな素晴らしい感性の持ち主なのに何でナマコも好きなんだろうか?
「そこの幼稚園児! 余計な事しないでくれる!?」
「失敬な、ですよ」
マツリちゃんがプクッと頬を膨らませて怒った。
「えーっと、これどうやって付ければいいかな?」
「アンタも付けてないで! ほらこれ! オイル!」
「幼稚園児は酷いのですよ! せめて小学生にして欲しいのですよ!」
「マツリちゃん、こんな感じかな? こんな感じかな?」
「アンタなに生尻出してんのよっっっっ!!!!」
大騒ぎになってきた。
「話は聞かせてもらったわ!!」
ガラッ(略) 林田さんが現れた。どこから聞いていたのかな。
「悪いけど……美里さんは間違っているわ!」
むむ、こんなに可愛いのに。どこが間違っているのだろう?
「ああ、やっとまともなのが来てくれたのね……」
「「失敬な(ですよ)」」
ギャルの人は口が悪いと思う。
「そんなメイクだのアクセサリーに頼らなくても――」
ガサゴソとブレザーの内ポケをまさぐる林田さん。
「これを着るだけで動物っぽくなれるのよ!」
林田さんが取り出したのはバニースーツでした。
全然動物っぽくないじゃないか。
あと、どう考えてもブレザーの内ポケに入る大きさじゃない。
「アタシもう帰っていい? てか帰るわね」
ギャルの人が疲れた顔で言った。無理して付き合ってくれてたのか。帰るのは別に構わないけど、スッピンのままでいいのかな?
「それは盲点だったのですよ!」
マツリちゃんが悔しそうに叫んだ。「でもお姉様のバニー姿が拝める……林田さんも中々やるのですよ」とか呟いている。
「早く着て? 今すぐ着て? 出来れば目の前で着替えて?」
林田さんがぐいぐいとバニースーツを押し付けてくる。目付きが尋常でない。なんか熱に浮かされているというか……ちょっと怖いぞ。
「えーっと、遠慮しておきます」
「「なぜ(ですよ)!?」」
「アタシ帰る。帰るからね? 止めないでよね!」
でも帰らないギャルの人。なんかちらちらこっち見てるし。
えっと、バニースーツを着ない理由は、と。
「ウサギだけは苦手なのです」
毛のふさふさした小動物は何でも好きなんだけど、ウサギだけはちょっと。なんか口元が怖い。もぐもぐしすぎてて怖い。子供の頃に噛まれたので怖い。
それ以前にバニースーツって何か違うと思う。色々と間違っているんじゃないかな。
あと、なんでヒゲを描かれて喜んでいるかな。鼻も黒いし。目元にも変な線を入れられてるし。
だんだん頭が冷えてきた。
ウサギという単語で呼び起こされた恐怖感のせいかな……。
………………………。
オレは正気に戻った!
顔の落書きも少し惜しい気がするけど落とそう、うん。
ギャルの人にメイク落としを貸してもらおう。幸い、まだ帰ってないし。
「あ、ちょっと待って下さい」
「なに? 止めないでって言ったでしょ? もう帰るんだから!」
妙にうれしそうなギャルの人。洗面台に腰をかけちゃいけないと思います。
「クレンジングオイルを貸して下さい」
「……はいどうぞ!!」
ドンッ、と叩きつける様にビンを置かれた。ちょっとずうずうしかったかな? ごめんなさい。
「お願いよ! 一回でいいから着て? 5分でいいから着て? なんならこのナース服でもいいから!」
ペタペタやってる横で林田さんが騒いでいる。
イヤです。
ところでブレザーの内ポケから、どうやってナース服が出てきたのだろう? そのブレザーを是非とも着させて欲しい。
「じゃあマツリがお姉様が気に入るような服を作るのですよ。わんこスーツとかが良いですよ?」
それなら着てもいいかも?
いやいや、正気に戻ったはずだし。
でもわんこスーツか……もふもふしてたりするのかな? しっぽもあるのかな? 垂れ耳タイプか三角タイプかも重要だなー。
10分後。
職員室にて。
全員正座させられている訳で。
トイレで騒いでいる集団がいると、通報されたらしい。
確かに迷惑だったので反省します。
でも人の頭の上にバケツを置いて、笑いながら去っていったカッキーは許さない……。
ーーーーーーーーーーーー
ちなみにギャルの人の名前は、佐久間 恵さん。メグミと呼んでも良いとの事。
メグミさんはメイクをしなくても可愛いと繰り返し言ったら、しつこいうるさい! と怒られた。
翌日何故か教室に来て、安物だしアタシのお古でも使いなさいと、ビューラーだのパフだのアイライナーだの色々とくれた。
あと、化粧が薄くなっていた。
じーっと見つめていたら「べ、別にアンタに言われて軽いメイクにしたんじゃないんだからねっ!」との事。
これがツンデレと言うやつか、勉強になるなー。
オレの女子力が8上がった!
でも昨日のマイナス分が取り戻せてません。
アイライナーは鉛筆みたいだなー、ヒゲ描いてみよっかなー。
あ、女子力また下がった……。




