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ゴーレム無力化

俺の位置から全てのゴーレムが見えるわけではないが、おそらく6体ともシロウの方へ向きを変えたようだ。

シロウは両足を室内に入れたまま動かない。

ゴーレムも最初の動作をした後は停止しているようだ。ただし、ブーンという重低音は響いている。

「一度出ます」

シロウが部屋の外に出ると、ガシャガシャという音がしてゴーレムが元の位置に戻った。重低音もピタッと止んだ。

「もう一度入ります」

少しずつの動きだが、掌に汗が流れてくる。

また、ブーンという音が聞こえ、ガシャンガシャンとゴーレムが予備動作を行う。

見ると頭部の目が有るであろう位置に二つの赤い光が点っていた。スイッチが入っている証拠だな。

「少し進みますよ」

シロウが数歩足を進める。

ゴーレムがシロウの方に少し寄ったようだが、俺の位置からはなにか背が伸びたように見えた。

ヒューンというような音が聞こえた。

「出ます」

ささっという感じでシロウが部屋の外に出た。

ゴーレムは元の位置に戻り、音も止む。

シロウは暫く部屋の中を見ていたが、やがてこちらを向いた。

「とりあえずわかったことは、部屋に入るとゴーレムが起動し、部屋を進むと寄ってくると言うことですね」

そのままだな。

「ゴーレムは宙に浮きました。私達の舞空術のように移動するようです」

そうか、それで背が高くなったように見えたんだな。

「では、もう少し進めます」

シロウは再び部屋の手前まで近づくと、二つの魔剣を上にあげ、交差させた。

シロウが何か呪文を唱えると、魔剣からなのかシロウからなのか、紫の霧のような物が部屋に向かって流れていった。霧のようなものはどんどん進んでいき、俺の位置からは部屋いっぱいを覆いつくすように見えた。勿論ゴーレムにも届いているだろう。

ゴーレムは動いていないようで、音も聞こえない。

暫くすると、室内からゴロゴロっと言うような音が聞こえた。

なおもゴーレムに変化はないようだ。

何分待っただろうか、俺の掌が汗びっしょりになり、床に滴る頃に霧は薄くなってきた。

そのまま、魔剣に吸い込まれるように紫色が消えていった。

全てが消えて、1分程たったところで、シロウはゴーレムの居る部屋に再び入った。

今度はどんどんと歩き、ゴーレムの近くまでいったようだ。

ゴーレムは動かず、音も聞こえない。

「安全なようです。ゆっくりこちらに来てください」

シロウに促され、俺達はおっかなびっくりで部屋に入っていった。

ウーコンは怪訝な、何か不満そうな表情をしている。

「止まっているようだな」

「はい、主電源を切った状態と言っていいでしょう」

「シロウが止めたわけよね」

「そうですね、古代人が作ったのかもしれませんが、今のゴーレムと基本的な仕組みは変わらないようでした。体の内部には機械的な仕組みが有るようですが、やはり魔法陣を描きこんで、魔力を溜めてありますね。それで、侵入者が有った時に電源が入る仕組みのようでした」

うーん、そんなことまでわかっちまうのか。錬金術ってのは凄いな。

「こいつはもう動かないのか」

「まあ、電源を入れれば動きますね」

「動かして俺が倒すってのはどうかな」

やめてくれ。

誰も返事はしなかったが、賛成されていないのはウーコンもわかったようで、それ以上は言わなかった。

「ゴーレムはこのままで、魔法陣から進むでいいですか」

「大丈夫でしょう。誰かが再びゴーレムの電源を入れてしまわない限り、自力で動いたりはしないはずです」

シロウのほかにそんな奴が居るのかもわからないが、仮に居てもここに突然現れたりはしないだろうな。

「1体は研究用に持ち持ち帰りたいので、私のマジックバッグに入れておきます」

シロウはマジックバッグを取り出すと、舞空術で宙に浮きながら、1体のゴーレムの頭部にマジックバッグを被せるようにした。当然ゴーレムの方が大きいわけだが、マジックバッグの口がゴムのように伸びて、瞬く間に、1体が収納されてしまった。

「中で暴れたりしないんでしょうね」

「暴れることはないでしょうが、中は亜空間なので暴れても問題は有りませんね」

そういうものなのかな。

近くに寄れたので、残ったゴーレムの1体をまじまじと見た。

近くで見ると細かいところもよく見える。眼にあたる部分は幅広の、黒だが透明な感じの板が張られているようだ。さっきはこの両端に赤い点が灯ったようだ。

手にあたる部分は今は両方とも下に垂れ下がっている。手の先は服の袖のように筒状に開いており、下から覗くと、奥に細い筒のようなものが三つ見えた。なんとなく物騒な気配がした。

足首の下の部分は平たく、ここに舞空術のような装置があるんだろうな。

体全体は黒い金属のようなものでできていたが、近くで見てみると、びっしりと魔法陣らしきものが書き込まれていた。頭部から足の先まで全てと言っていいだろう。俺には全くわからないが、相当の術式が組み込まれていると思われる。

シロウはあの短い時間でこれのどこまでがわかったんだろう。


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