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アンデッド

暫くすると二人が戻ってきた。

「お疲れさん。凄い音だったな」

「なあに、音だけさ」

ウーコンは楽しそうな表情をしている。

見ると、シロウも心持ち口角が上がっているようだ。ウーコンのような戦闘狂でなくても、モンスターを殲滅するのは気持ちがいいだろうな。

「こちらにも一匹やってきたんですね」

「ああ、油断できないな。一匹だけだからどうってことなかったが、これが10匹、20匹となると楽じゃないな」

「そうですね。ジミーを守りながら大群を相手にするのは中々ですね」

「俺なら大丈夫だ。姉ちゃんに貰ったこの防具が有れば、ガーゴイルが何匹来ようとどうってことねえ」

ジミーが気を張っている。自分が重荷という自覚が湧いたようだ。

「ジミーその意気です。私が守るから大丈夫です」

「それで、この先はどんな様子だ」

「とりあえず報告に戻ったので、先の偵察まではできていませんが、なにやら建造物があるようですね」

「それだ。それが遺跡の入口だ」

「じゃあ、慎重に進もうぜ」

俺達はまた隊列を組んで進んだ。

頭上ではギャアギャアとワイバーンが賑やかだ。樹々に阻まれてこちらは見えないはずだが、何かわかるんだろうな。

進むと破壊されたガーゴイルの残骸があちこちに散乱していた。これも死体というのかな。

スパッと真っ二つになっているのはシロウの手並みだろうな。原形をとどめない程の奴はウーコンの仕業だろう。

「魔石は取ってありませんが、構わないですね」

「そうだな、今回は素材採取は見送りだ。集中力が欠けるのが怖いからな」

この先なにが起きるかわからない。緊張過ぎるのもいいわけではないが、兎に角油断はしたくない。

ガーゴイルの残骸を横目に進むと、樹々の間に人工の建造物が見えてきた。

高さは10メートルくらいか。横は左右にずっと続いている。

「ここから見ると、建物の向こうにも木が生えているようね」

確かに建物の上を見ると、向こう側にも同じように巨木が生えている。

「これは回廊のはずなんだ。建物の部分は木が生えていなくても、その向こうの空間は地面だろうから、木が生えているんだと思う」

「回廊か」

樹々に遮られて、俺の目でも正確にはわからないが、左右50メートルくらい、一辺が100メートルくらいの回廊だと思える。

外からは回廊の壁が見えているわけだが、右に10メートルくらいを見ると、大きく口を開けている。

「あそこに入口がありますです」

「用心しろよ」

俺達は隊列をそのままに入口に近づく。

「何か居るです」

入口の斜め左に5メートルくらいで止まり、中を伺うと、入口の階段の上にはモンスターがうじょうじょと蠢いていた。

「アンデッドだな」

中には数種類のアンデッドが犇めいていた。

多いのはスケルトン。大きい奴はグールのようだ。朧に霞んでみえるのはワイトかレイスだろうか。

「スケルトンは多いだけでしょうけど、レイスが居るようね。ちょっと厄介かもしれないわよ」

「ここで止まってても襲ってくるですかね」

「さっきのはぐれガーゴイルみたいなこともあるから油断はできないな。とりあえず、ウーコンとシロウで突入してもらいたが、スケルトンは斬るより殴った方が効果があるからウーコンが、レイスは物理攻撃には強いからシロウが狙ってくれ」

「スケルトンってのはあの骸骨どもだな。ばらばらにしてやるぜ」

「レイスと言うのは一体だけ黄色くぼやけている魔物のことですか」

「ああ、そうだ。お前達ならどうってことないかもしれないが、慎重に頼む」

シロウは少しの間モンスターを眺めていたが、

「ノラ、すみませんが、赤の魔剣をお借りできますか」

「ええ、私はいいですけど、元々ウーコンのですから」

「ウーコン、すみませんが貸してください。ここは慎重にいかせてもらおうと思います」

「ああ、ノラが良ければ構わないぜ、だけど、ノラ気をつけろよ。そっちに魔物が行かないとは限らないからな」

ウーコンが心配そうに言う。

「こっちは任せてくれ。モンスターが来たら俺がなんとかする」

「じゃあ、使ってください」

シロウはノラから赤の魔剣を受け取ると、二本の魔剣を鞘から抜いて左右の手でそれぞれ高く掲げた。

どちらの魔剣も発光しているのが肉眼でわかる。シロウの胸のペンダントも輝きだした。

「はははは、この三つを手にすると世界を手中できそうなくらい心が高ぶります」

うん。その気になれば、本当に世界を手に入れるんだろうな。今は、その気にならないことを祈ろう。

「凄い気だな。今まで見たことないぜ、魔物よりシロウと手合わせしてみたいくらいだ」

やめてくれ。

シロウがその気になったらどうするんだ。

「それも面白いですが、今は魔物に集中しましょう」

「よし、それじゃあ行くとするか」

二人が階段に足を掛けるとモンスター達が階段に向かって動き出した。

スケルトンが十体程階段を降りてくる。右手に剣、左手に盾を構え、スケルトンと言っても、その辺のダンジョンに居る奴よりレベルが高そうだな。

「いくぞ」

ウーコンがまっしぐらに階段を駆け上った。


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