表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/118

マーマン討伐

この辺の海は透明度が高いようで、かなり先まで見通せる。

いろんな魚が泳いでいて、いい眺めだ。みんなが楽しそうにしているのもわかるな。

「でも、水中だと魔法は制限されるわね。ファイアーボールは効かないだろうし」

「そうだな、そもそも撃てるかどうかもわからない」

「近接の戦いになるってことかな」

ウーコン好みの戦いと言えなくもないな。

「水の抵抗があるから、勝手が違うかもしれないわね」

イザベラが剣を抜いて素振りをしてみるが、確かに剣速は明らかに遅いな。

「魔法も剣も力が出ないです」

「そこは何とかしましょう」

シロウが落ち着いた表情で言う。

「何とかなるですか」

「そうですね、魔法の方はなんとも言えませんが、剣は普通に振るえるようにしますよ」

「シロウが言うなら信用できるわね」

「そうだな、それじゃあイザベラ、探索してくれ」

そろそろ、2キロ程沖に出た。探索の魔法は使えるだろう。

「正面より少し右手ね。300メートルくらい先に20匹くらい居るわね」

ゆっくり近づいた。10メートルくらいのところで向こうも気付いたようだ。

20匹くらいが、ゆらゆらと浮かんでいる。

「さて、シロウ何とかしてくれ」

「はい」

シロウは赤の魔剣を右手で真っ直ぐに立て、左手でペンダントを握った。

ペンダントの周りに何か丸い物が現れたように見えた。林檎くらいの透明な何か。

あっという間に、その丸い物が大きくなった。シロウの体を飲み込んだと思うと、横に広がり、俺達を飲み込むや、直ぐにマーマンの群れも飲み込んだ。

水の浮力が消えたようで、俺達はさっと降下した。

どすんと足が付いたところを見ると海底のようだ。上を見ると3メートルくらいまで水がない。

俺達は高さ3メートル、幅15メートルくらいの円柱の空間に居た。その周りの青さを見るとそこからは海水があるんだろう。

「水の入って来ない結界を張りました。逆にマーマンが外に逃げることもできません。

水がないですが、空気もないのでマウスピースはそのまま咥えていてください。

剣は思う存分振れると思いますが、魔法は空気がないのでどうなるかわかりません」

なるほど、なんとかしてくれたようだ。

俺達は状況がわかったが、マーマン達はきょろきょろしている。結界に手を押し付けている者もいるが、水中にはいけないようだ。

「私は結界の維持に集中したいので、皆さんお願いします」

「では、行くです」

ノラが赤の魔剣を抜いて走り出した。俺達も続く。

戦闘は一方的だった。最初に1匹ずつ斬ったあたりで、ほかのマーマンも迎撃の体制をとったが、魔剣を振るうノラは次から次へと斬っていった。もちろんウーコンも片っ端から殴り倒している。俺とイザベラはそれぞれ3匹ずつ倒した。水がない場所で20匹くらいなら楽勝だな。

「とりあえず素材を取ろう」

みんなで手分けして魔石と素材を集める。マーマンの皮膚は防水性があり、高額で取引されるはずだ。素材はマジックバッグに手分けして入れた。

「じゃあ、結界を消していいですか」

シロウもそれほど簡単なわけではないだろう、額にうっすら汗が流れている。

ざばっという感じで海水があたりに満ちた。マウスピースがあるから大丈夫だが。

「これで引き上げるのか」

ウーコンの声が響く。

「イザベラ、広めに索敵して見てくれ」

イザベラが呪文を唱えるのも、低く響いてくる。

「1キロ四方には見当たらないわね」

「それじゃあ、戻るとするか」

俺達は帰りも海中の散歩を楽しんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ