表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/118

ドラゴン討伐

ドラゴンの背中で、翼の付け根を中心に青い炎が燃え盛っている。

飛行隊全員が10メートル以上の距離を取っているが凄い熱気だ。ドラゴンは身を捩り、翼を動かしているが炎の勢いは衰えない。段々翼の損傷が広がってきた。

とうとうドラゴンは横倒しになり、岩山に翼をこすり付けるようにして炎を消しにかかった。

「ファイアーボールを撃てえっ」

アレックスの号令で、魔術師中心に打てる者はファイアーボールを撃ちこむ。

見ると、ドラゴンの背中から翼がほとんど失われていた。火傷の跡も酷いようだ。

ドラゴンは僅かに残った翼の残骸を羽ばたかせ、空中に浮かぼうとしたがバランスを崩して横倒しになった。ドラゴンは翼の浮力だけでなく、俺達の飛行術のように魔力で飛ぶと聞いたことが有るが、今まであった翼を失ったことで、俄かにはバランスが取れないのだろう。

ドラゴンは身を捩るようにしてどうにか立ち上がった。翼がないので、でかい蜥蜴状態である。その間も飛行隊はどんどん攻撃を続ける。ドラゴンの背中は火傷で損傷しており、斬撃が入るようになってきた。その背中は血で真っ赤に染まっている。ドラゴンの血も赤いんだな。

魔術隊もどんどんファイアーボールを撃ち込んでいる。時々後退してマナポーションで魔力を回復しているようだ。

ドラゴンが背後からの斬撃に気を取られている時に、正面から痛烈な一撃が入った。

ウーコンが大きく変化させたニョイボウで脳天を叩きつけたのだ。

ゴキっという音と共にドラゴンの脳天がへこんだのがわかった。

ドラゴンはふらっと傾き、そのままドゴーンと地響きを立てて横倒しに倒れた。

四肢に力を入れて起き上がろうとするが、虚しく地面を掻くだけだ。

倒れているドラゴンに再びウーコンがニョイボウの一撃をお見舞いする。

首のあたりをボゴンっと叩き、ドラゴンの首が変な角度になってしまった。

折れたな。

ドラゴンは体をピクピク痙攣させだして、暫くすると動けなくなった。

「やったぞー」

アレックスに続いて、みんなが雄たけびを上げる。

ドラゴンを討伐したんだ。


ドラゴンが完全に動かなくなったことを確認して、俺達は勝鬨を上げた。

その後は戦後処理だ。

まず、怪我人の収容。戦闘中からヒールやポーションで対応していたが、ブレスを受けた者を治療し、この場で対応できない者は病院に運び込まれた。後で聞いた話では再起できなかった者はいなかったようだ。

次に素材の回収。ドラゴンの素材はかなり貴重である。

むろん、戦った者たちは疲労の色も濃いため、転移陣でギルド職員たちが後続部隊として駆けつけ、その作業の中心になった。


俺達は順次ギルドに戻り、集まれる者は一度集会場に集まった。

「みんなご苦労」

ギルド長の拡声魔法が集会場に響き渡る。

「みんなの協力で強敵ドラゴンを倒すことができ、街の脅威を取り除くことができた。

ただし、みんな今日は疲労困憊だろう。一度体をゆっくり休めてもらって、明日、この場所で祝賀会をやりたい。今日は解散してくれ」


「みんな今日はお疲れ様」

俺達は家に帰り、風呂で体もさっぱりさせてから祝杯を挙げた。イザベラとノラも共同浴場で汗を流してきた。

「かんぱーい」

皆でグラスを合わせる。

「今日の立役者はウーコンとシロウだな」

「いえいえ、私は遅れて迷惑を掛けました。プラスマイナスゼロでしょう」

「あの油はなんだったんだ」

「エリザベス師匠が錬金術で作りあげた言わば魔油ですね。ドラゴンに効くほどの高温を発し、長時間燃え続ける効能があります」

「そうか、あれがドラゴン対策だったか」

「あれで、翼を奪ったのも大きいけど、背中の鱗を弱めてくれて剣が通るようになったわね」

「そうだな、最初は相当魔力を通した剣でもほとんど歯が立たなかった」

「シロウの油も凄かったですが、ウーコンの活躍も凄かったですです」

「ははは、あれくらいは朝飯前さ」

まあ、凄いと言うか何と言うか、人間業とは思えなかったな。


俺達は二人の活躍を肴に盛り上がり、夜は更けていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ