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ダンジョン

「驚いたな」

俺達は食事を済ませた後で家に帰った。

それぞれの部屋とは別にリビングが有るので、そこで茶を飲みながら今後の相談をした。

「ああ、全くだ。俺のことをああまで当てられるとは思わなかった。リードだって俺のことをあそこまで知らないだろう」

「ウーコンが千年生きてるなんて初めて聞いたぜ、本当なのかよ」

「ああ、本当だ」

「私は聞いているぞ」

何故、俺だけ知らないんだ。

「そうか、ところで明日、明後日と3人でダンジョンに行くということでいいか」

「ああ、面白そうじゃないか」

「私も行って大丈夫かな」

「そうだな、明日はダンジョンのどこかわからないから、上層から中層をうろうろしていればいいだろう。それならイザベラでも大丈夫だ。明後日は下層に行くが、それでも俺とウーコンが一緒だから大丈夫だろう」

「じゃあ、私も行かせてくれ。ところでギルドには寄っていくのか」

「そうだな。ダンジョンに入ることだけ伝えていくか」

ギルドにはいろんな依頼が出ているが、ダンジョンがらみのものも当然ある。しかし、ダンジョンは階層によっていろんなモンスターが出没し、その素材が金になるものが多いので、依頼でなくてもダンジョンに潜る冒険者は結構いる。

ラースター地方には複数のダンジョンがあるが、俺達が行くダンジョンは街から東に5キロ程行ったカーバーラと呼ばれる地域にあるので、カーバーラダンジョンと呼ばれていて、大きいダンジョンの部類になる。

依頼無しで勝手にダンジョンに入るのは自由だが、ギルドに届けておけばそれは記録になる。万一の時は捜索隊が出る例も聞いたことが有る。まあ、俺達に万一なんてないけどな。


「やあ、ソフィア」

俺達は翌朝ギルドに顔を出した。

「おはようございます。ご依頼ですか」

「いや、今日はダンジョンに潜ろうと思ってね、一応届を出していくよ」

「はい、ではこちらの用紙に記入してください。どちらに行かれるんですか」

「ああ、カーバーラダンジョンだ」

俺は用紙に記入してソフィアに渡した。

「ああ、それとパーティの登録ってのもあるんだよな」

「はい、あります」

「俺はずっとソロだったんでうっかりしてたんだが、この三人でパーティを組んだんで、その登録もしておきたい」

パーティ登録をしなくても、この前みたいに依頼を受けたりできるが、これも登録しておけば何かの時にって感じかな。

「ではこちらの書類に記入してください。皆さんの名前とクラス、あとどなたがリーダーかと、パーティ名もお願いします」

「パーティ名か・・・キントウンってのはどうだ」

「はは、面白いな」

「まあ、いいんじゃない」

イザベラは苦笑していた。


パーティ登録の手続きも終わり、俺達は外に出た。人目のつかない所まで移動してから、キントウンに乗り込んだ。イザベラは間に座り込んでいるが、少しは慣れたんじゃないかな。

カーバーラダンジョンの近くでキントウンから降りた。ダンジョンの入り口までは徒歩で移動する。俺は何度も来たダンジョンだが緊張するな。異世界に跳ばされたことが頭をよぎり、ジョン・ディーの言葉が耳に蘇る。

「イザベラはこのダンジョンには来たことがあるのか」

「上層には何度か来たな。随分前だが」

「じゃあ、入るとするか」

ここのダンジョンの入口は丁度三人が並んで入れるくらいの幅で、高さは3メートルくらいだ。

「上層はたいしたことはないから適当でもいいんだが、隊列はどうするかな」

「一応、私が斥候の役で先頭を行かせてもらおう。少しは役に立たせてくれ」

イザベラの顔を立てて先頭を行ってもらう。ここはそれほどの難所ではないので、先行して様子を見てもらう必要もなく、俺とウーコンも間を空けずに直ぐ後ろを付いていく。1層はいかにもダンジョンと言った感じの洞窟が続く、このダンジョンは多くの場所でヒカリゴケが壁や天井に自生しているので、薄暗いが真っ暗と言うことはない。

「今日はどこが目的地なのかわからないから、急いで下へ向かうこともないな。イザベラのペースで頼むよ」

「うん、そうは言っても、このあたりのモンスターじゃあ私でも相手にならないから、なるべく最短を進むよ」

イザベラに一応索敵の魔法を使ってはもらったが、モンスターの方でビビっているようで全く出会わずに1層、2層を通過して、3層に降りた。


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