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まあ、いいか【連載版】  作者:
魔王の探し物
57/133

魔界にて


短めです。



 

 魔界で最も権力を持つのは魔王と知るのは周知の事実。但し、魔力量や強さに関して魔王以上の魔族がいると知るのは主に貴族のみ。


 大貴族ベルンシュタイン家当主にして魔王の補佐官を務めるリゼル=ベルンシュタインは、現在人間界で息子のプレゼントを探している魔王から届いた通信蝶に耳を傾けていた。実際に通信蝶が喋る訳ではなく、通信蝶に預けた言葉を受け取っているだけ。


 現在、神の祝福を授けられている帝国にいるエルネストの側には天敵の天使達の親玉たる神と叔父がいる。名前はエルネストから届いているがリゼル自身は知らない。


 先代神であるネルヴァとは言いたくないが知り合いなので叔父はネルヴァの弟となる。甥っ子が神の座に就く年齢に達するとあっさりと座を渡し、自分は人間界へ降り自由気儘に過ごしているネルヴァの側には今リゼルの愛娘がいる。魔王の息子と婚約関係にあったがある事が切っ掛けで既に婚約破棄となっており、人間界で知り合ったネルヴァに気に入られ、愛娘もネルヴァを気に入ってしまった為に人間界にいさせている。


 一人魔界に戻って補佐官の仕事を熟しながらも一日一度の連絡を欠かさずしているから取り敢えずは安心している。



「はあ」



 短い溜め息を吐いたリゼルは通信蝶を飛ばし壁に凭れた。


 短い間隔でエルネストから送られる連絡が増えている。現神が人間界、それも魔王の側にいるのは元々叔父の方が人間界にいるのが理由だった。神の仕事を熟す日々に嫌気が差して逃げ出した挙句、天界の扉を閉めてしまった。


 その叔父の側には不思議な人間の女の子がいるともいう要らない情報付き。


 だがふとリゼルはある事を思い出した。が、関係ないかと首を振った。


 周囲を飛ぶ通信蝶を捕まえたリゼルは「さっさと終わらせて戻って来い」と預け、通信蝶を人間界にいるエルネストへ飛ばした。


 現神を天界へ戻す為に天界上層部はかなり強引な手段を使うとあった。熾天使の一人が人間界にいて、その熾天使に神を連れ戻させるというもの。現神含んだ神族二人が熾天使の撃退を魔王であるエルネストに頼んできたと聞いた時は心底呆れ果てた。


 どこの世界の神族が最高天使たる熾天使の撃退を魔族の王に頼むか、と。これはネルヴァにも届けられているらしく、ネルヴァからは爆笑する通信蝶がリゼルの許に届けられた。


 一応条件は提示されたらしく、熾天使を撃退してくれるならエルネストの探し物を手伝うということらしい。皇族が管理している宝物庫に神の祝福が授けられた宝石もある。


 その中にエルネストの探し物がある事を祈ろう。






読んで頂きありがとうございます。



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