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同居人の女の子達は肉食乙女  作者: トン之助
第二章 関係構築編
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いざゆかん、憧れの聖地へ【皇さつき】

 

 聖地巡礼




 自分が尊敬する偉人の出身地や物語に登場する舞台に実際に行く。




 現在ではアニメや漫画とタイアップする場所もあり観光名所としての一躍をかっていると聞く。経済を回していく上で非常に興味深い内容だ。




 今日は休日なのだが、翔馬がお出かけに誘ってくれた。どこか行きたい所はないかと尋ねてきたので、私は前々から行きたかった場所を提案したのだが、場所を聞いた翔馬は呆れと関心が入り交じった苦笑いをしていた。


「ここか」

「うむ! 胸が高鳴るな」


「まぁ俺も1度は行ってみたかったけども」

「お主も悪よのぉ」


「御館様程ではござらんよ」


 秘宝館


 聞いた事はあるだろうか。

 一見すると芸術を嗜たしなむ場所のように思うがそうではない。いやある意味芸術なのかもしれない。


 エロ魔人の私が翔馬を連れて行きたい場所はそんなありふれた芸術などではない!

 エロの芸術それが秘宝館なのだ!


「翔馬! 見てみろ亀の頭がデカいぞ!」

「うわマジだ! ヤバいなここは」


「大興奮だな!」

「だな。むしろ俺の方がわくわくしてきた」


「翔馬よ」

「なんだ?」


「パンツが」

「早っ! まぁ仕方ないけどさ。ほれ、この中に入れてきた」


 翔馬はリュックサックから黒いビニール袋とポーチを取り出して渡してくれた。


「すみません御手洗はどちらに?」

「あちらになります」


「だってよ。待っててやるから行ってこい」

「すまんな」


「今日は10枚程持ってきたから安心して濡れろ」

「その言葉でまた濡れるぞ?」


 私はトイレで翔馬から貰ったポーチを開けて中からパンツを取り出す。


 そして、ビニールに脱ぎたてのパンツを入れる。


「ふむ。黒を選ぶとはアイツは私の事を分かっているな」



「待たせたな翔馬よ」

「スッキリしたか?」


「スースーする」

「履いてないのかよ?」


「冗談だ」


 彼は私からビニールとポーチを受け取ると、リュックサックに丁寧にしまっていた。自分で持つと言ったのだが、今更恥ずかしくもないと断られた。


「さつきすごいぞ! 昔の1人フィーバータイム用だ」

「ほほぅ、これは女同士で使うヤツだな」


「えっそうなの?」

「あぁ、シーソーのようになってるだろ、ここをこうしてこうするのだ!」


「流石エロマスター」

「はっはっは! くるしゅうない」


「でも昔からやっばわりエロは栄えてたんだな」

「まぁ3大欲求だしな、当然だろう。というか昔の方が最前線だったかもしれない」



 私と翔馬は色々な道具を見たり、ちょっとした体験コーナーで遊んだりしていた。



「すげ〜。昔の性生活のアレコレが書いてある」

「ふむ、一種の風刺画みたいなものか」


「昔って今みたいにネットとか本とか無かったよな? どうやって知識を得てたんだろうな」


「う〜む。そこは私も調べてないな」

「やっぱり実践かな」


「今やるか?」

「やらないわ」


「やらないか?

「やらないわ!」


「冗談だよ」

「目が本気なんだよなぁさつきは。パンツは大丈夫か?」


「あっ、ビショビショだ」

「2枚目入りまーす」


 ビニールとポーチを持って、レッツお着替え!


「相変わらず用意がいいよな、翔馬は」

「もう慣れたさ、2年近く付き合ってるんだからな」


「つっ付き合う?」

「それはソフィのネタだ」

「バレたか」


 ベンチに腰掛け(ナニの形をしている)飲み物を買いに翔馬が立ち上がる。


「何飲む?」

「翔馬のせい」


「ストップ!! それ以上は引っかかるぞ」

「むむ、厳しいな」


「最近はすぐ通報されるからな」

「欲求に忠実に生きてるだけだがな」


「確かにな、忠実過ぎてむしろ家では全裸だからな」


 アイスティとメロンソーダを手に翔馬は隣に腰掛ける。


「うぉっと! 凄い形してんな」

「右曲がりだな」


「おぉ、確かに」

「翔馬のは割とまっすぐだったぞ?」


「よく見てるな」

「同居人達の女子トークで1番の盛り上がりを見せるぞ」


「聞きたく無かった。さつき〜どっち飲む?」


「メロン」

「味覚はお子ちゃまだな」

「欲望に忠実なだけだ」


 翔馬にメロンソーダを貰いながらチビチビと飲む。甘くてシュワシュワしておいしい。


「最近ソフィと仲良いよな、なんかあったのか?」

「ん? 基本的にはみんなと仲良いが。そうだな確かに最近はソフィアとよく話しているな」


 別に隠す必要もないので素直に打ち明けた。



「最近、日記を書き始めてな」

「日記かぁ。あっ! だからソフィなんだな」


「いかにも」

「ふーん」


 翔馬は少し不思議な顔をしながら私と展示してある風刺画を見ている。

 そして一言。


「さつきなら官能小説家とか似合うかもな」


「官能小説……だと」


 官能小説家。

 私のやりたい事がまた1つ増えた音がした。

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