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同居人の女の子達は肉食乙女  作者: トン之助
第二章 関係構築編
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意外と知らないあの子の1日【皇さつき】

 朝起きてカーテンを開けると日の光が部屋の中を満たす。その光を浴びながら体の凝りをほぐして伸びをするそのまま床に座り瞑想を行う。それが終わると軽めのヨガをして体の温度を高める。


 火照った体のまま服を脱ぎ、そのまま浴室まで道のりを歩いていく、途中で誰かに会うとこは無く、着替えを衣類カゴに入れて浴室内に入る。


 この家のお風呂はなんと嬉しい事に、ヒノキで出来ている為全体的に暖かみがあり落ち着く作りになっている。何時でも入れるようにと常にお湯を入れ替えてくれている為、朝から入るには持ってこいだ。


 掛け湯を行い軽く体の汗を流す。石鹸とスポンジで体をこすりそのまま湯船に足をいれる。私好みのちょうどいい熱さだ。


 そのまま5分くらい浸かり、今度は冷水のシャワーを浴びる。そしてまた湯船に入る。いわゆる温冷交代浴というやつだ。これがまた気持ちいい。


 それを3セット程繰り返すと体の内側からじんわりと熱が伝わってくる。そして、濡れた体と髪を脱衣場で乾かして下着を身につけ部屋へと向かう。



 「会長おはよう」

 「おはよう翔馬(しょうま)、早いな」


 「会長には負けるって。でも今日は全裸じゃないんだな」

 「ふむ、私が全裸キャラなのは仕方ないが、いつもいつも全裸な訳ではないさ」


 「なら普段から服着てくれ」

 「はっはっは。考えておこう」


 そして部屋に戻ると学校への支度を済ませ、軽く掃除をしておく。個人の私室はなるべく自分で掃除をするというルールを設けているので当たり前なのだが。


 リビングに降りると皆がいる。葉月と睦希はまだ若干眠たそうにしているが、なるべく皆で集まって食事をとの事なので、素直に従っている訳だ。


 ふむ! 良い心がけだ。



 「では、私は生徒会の用事があるから先に出るぞ!」



 「いってらっしゃい」

 「行ってらっしゃいです」

 「会長早いわよね〜」

 「いってら〜」

 「さつきちゃんいってらっしゃい」



 ――――――

 ――――

 ――



 「おはようみんな!」


 「おはようございます会長」

 「おはようございます」

 「今週は文化祭に向けての活動でしたっけ?」



 私は学校に到着すると、生徒会室(一般用)に立ち寄る。生徒会メンバーは朝の挨拶運動やら、遅刻者の確認やら、先生方や部活動関係からの依頼やらで結構忙しいのだ。それに来週は文化祭が控えている。


 「うむ、朝はまず挨拶周りと遅刻者の確認だな」

 「んじゃ、私がそれ行ってきまーす」

 「よろしく頼む」


 それが終わると、皆と一緒に授業を受け昼休みになる。私の場合は昼休みも利用して書類関係やら各種委員会への報告書を作成しているので、そんなにゆっくりはしていられない。


 午後も変わらず授業があるし、終わればまた生徒会の活動。



 最近、同好会も行ってないなぁ。



 そんな事を思うが生徒会長の仕事も重要なのでサボる訳にはいかない。教師や生徒が信頼してくれているので失敗する訳にはいかないのだ。




 教師の期待の為

 皆の期待の為

 地域の人の期待の為

 親の期待の為




 「……アレ? 私は何の為にここにいるのだろう?」



 夕日が差す生徒会室で、ふとそんな事を考えてしまった。一体何の為に自分は頑張っているのだろう? その答えを教えてくれる人は誰もいない。

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