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同居人の女の子達は肉食乙女  作者: トン之助
第一章 同居開始編
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情報を制する者は先回りをする【如月ソフィア・神月翔馬】

 情報は様々なものから得る事ができる。それは裏を返せば先の見えない闇の中、情報という大海原に乗り出すかのようだ。


 そこから自分の目当てのものにたどり着くには、さながら一攫千金を狙う漁師の如く。時には情報に踊らされ、惑わされ、翻弄され、別の獲物を掴む事さえある。


 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚……人間の五感から得られる知識が情報を精査する上で欠かせない事は言うまでもない。




如月(きさらぎ)ソフィア】


 ワタシは今日あった出来事を思い出して赤面していた。


 「名前で呼んでくれた」


 ワタシ、ショーマの前だとどうしてあんな態度とっちゃうんだろう?


 ショーマの傍にいるとからかったり(言葉責め)、触れ合ったり(鉄拳)、ちょっと困った顔を見るのがたまらなく好き!


 ワタシはもしかしてSなのかな。


 あんな態度とっちゃったし、このまま進んで行くしかないよね?そうだよね?


 ワタシは駅前のとある場所でペンを走らせながら独り言をつぶやく。


 「さてと、今日も今日とてショーマ君観察日記でも書きますか」


 その視線の先には汗を流している彼氏の姿。ワタシは正真正銘のストーカーかもしれない。




 【神月翔馬(かみづきしょうま)


 「はぁ。勢いでOKしたけどアイツと付き合うのかぁ。正直恐怖でしかねぇ」


 俺は衝撃的な事実を半ば諦めたように受け入れていた。


 「今日はバイトも無いし、ジムに行って気分転換でもしますか。ブランさんにも会いたいし」


 俺は高校入学と同時にトレーニングジムに通い出した。それは自分を変えるという明確な目的と継続は力なりという親の教えが大きいからだ。


 ぶっちゃけ、女子にモテたいからなのだが。この気持ちがモチベーションの9割を占めていると言っても過言では無い。


 「そうは言っても俺のどこに惚れたんだか……体が好きって言われても信じられねぇよ」


 ここで今更ながら、ショーウィンドウに映る自分の体を見てみる。俺の事を想像して、勝手に高身長イケメンキャラやサラサラヘアーを想像していたあなた!


 申し訳ない。



 身長低め

 体重ヤバめ

 胴長短足。

 髪は短髪

 顔は………察して。



 外見的特徴を客観的に見た結果。


 「どこに惚れる要素があったんだろう?」


 謎が深まるばかりである。


 「まぁいいや! ブランさんに相談しーよっと」


 ブランさんとは俺の憧れでジムのトレーナーをしている人だ。俺の足は迷いなく商店街を突き進み、駅前のトレーニングジムへと消えて行くのだった。


 そこの休憩スペースからこっそり俺の事を見てる人がいるとも知らずに。

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