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同居人の女の子達は肉食乙女  作者: トン之助
第一章 同居開始編
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交差する人影、交わらない視線

 ショッピングモールでの会話の後、予定通り合鍵を作った。それを渡した三人はとても嬉しそうな表情をしていた。


「これでワタシとショーマは夫婦に」

「先輩の部屋の鍵と一緒に持っておこう♪」

「ふふふっ……お姉さんの実力じっくり見せてあげるわ」


 嬉しいのはいいが葉月とは後で二人だけでお話をしよう。俺そんなの渡した覚えないし。


「なにか食べて帰るか?」


 鍵の作成やウィンドウショッピング等、色々見て回ったから夕食にはいい時間だ。


「そうねワタシもお腹空いたわ」

「です!」

「私も大学からそのまま来たからなぁ……喫茶店ではあまり食べなかったし」

「それじゃあ食べに行きますか!」

「「「おー!」」」


 皆で来た場所はお寿司がくるくる回るお店。

 ちなみに弥生さんの提案だ。


 お店に入る前に駐車場で意外な人物達と会った


「あー! ポヨポヨだぁ!」

「ホントだ! ポヨポヨ〜お寿司食べに来たの〜?」


 現れたのは葵と奏。


「おっ? なんだ二人共、お前らも寿司食いにきたのか?」

「うんそうだよ!」

「ウチらは今から帰るとこ〜」


 二人はニコニコ笑っている。

 すると弥生さんの目がキラリと輝いた。


「まぁまぁ可愛い子! しょうくんこの子達は?」


 弥生さんは初めて見る二人に興味津々。別の意味で。なので俺は先手必勝と思い言葉を放つ。


「ダメです弥生さん! この子達は俺の妹です! 手出しはさせません!」

「違うよ! ウチらはポヨポヨのお嫁さんだよ」

「そうだよ!」

「だまらっしゃい悪ガキ共」


 俺は二人にぐりぐり攻撃をした。


「あぁ」「うぅ」


「綺麗なお姉さんは?」

「私も二人と一緒! しょうくんのお嫁さん!」

「だまらっしゃい弥生さん」


 反射的に弥生さんに手を伸ばした、しかし葵達の頭の位置からそのまま手を伸ばしたので行き着く先は決まっている


 ポヨンッ


 俺は『人をダメにする〜』シリーズを敬遠していた。


 何がダメにするだ!

 甚だしい!


 だがこの瞬間認識が変わった。


 あっダメになっても良いかも。


「ニャー」「あわわわ」

「ポヨポヨが」「ポヨンポヨンを」

「ムニムニしてる」


「しょうくん! 家に帰ってからゆっくりしてあげる」

「すみませんごめんなさい許して下さいわざとじゃないんです!」

「ダーメ♡」


 俺は全力で頭を下げた。


「ワタシもまだ触ってもらった事ないのに」

「お姉ちゃん……弥生お姉ちゃんが来たら私達に勝ち目がないかもです……今のうちに」


 ドタバタしていると駐車場の車からクラクションが聞こえて来た。


「あっ! パパ達待たせてるんだった!」

「バイバイポヨポヨ! ソフィちゃん、はっちゃん、それからやよちゃんもまたね!」


 二人は手を振って車に向っていく。

 遠いから誰が乗ってるかわからないが、一応会釈する。

 そのまま俺達は店内に入った。



「ただいま〜」「遅くなった!」

「随分と楽しそうにしてたじゃないか?」

「年上の人と仲がいいのねぇ二人共」

「うん!あの男の人がポヨポヨだよ!」


 二人は両親に向って話しをしている。


「おぉ!あの子が!二人がいつも話してくれる!」

「いっぱいお菓子をもらってるのよね?それに学校の子達の事で助けて貰ったって言う」

「そだよー」「かっこいいんだ!将来お嫁さんになる〜」


 あらあらと母親が微笑んでる。


「遠くからじゃ顔をよく見れなかったわ!今度連れてきなさい。」

「うん!わかった〜」

「あれ?睦希お姉ちゃんは?」


 女性陣は楽しく話している。若干父親の顔が引き攣っている


「睦希なら食べ過ぎて眠たいっていって後部座席で横になってる」


「ホントだー」「お姉ちゃん気持ちよさそう」


 二人は後ろで横になる人物を見やる。


「そういえば、ポヨポヨの制服もお姉ちゃんと一緒だね?」

「言われてみれば……もしかしたらお姉ちゃんと友達なのかな?」


 葵と奏は楽しそうにキャッキャと笑い合う。



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