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同居人の女の子達は肉食乙女  作者: トン之助
第一章 同居開始編
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無心になるという事は、没頭する事と見つけたり

 心穏やかに生きるということ。

 安らぎを求めるということ。


 人は安寧を求めるとき何を思うのだろう。

 傍に愛する人がいる時か。

 はたまた一人の時間を謳歌する時か。

 風景を見て芸術を見て音楽を聞いて心を磨く時か。





 俺の心は無だ……俺がこの世界の支配者であり絶対的な力を持っている。


 俺は自分の閉ざされた世界で精神統一を行っていた。


 今日のあの出来事は忘れてしまおう。きっと夢だ。このまま無限の世界に行けば忘れる事ができる。



 心を無に……

 無心に……

 ムニ……

 ムニムニ……



 「って忘れられるかぁぁぁぁぁぁ!!」


 大絶叫である。


 「なに、あの柔らかいの? なんなの? ホントに唇なの?」


 「プリン? マシュマロ? ビーズクッション? めっちゃわやわらけぇぇぇぇ」


 大興奮である。


 時刻は午後8時。あれから2時間程過ぎた頃である。俺は風呂も飯の事も忘れて、あの時の感触を必死に思い出していた。


 「やべぇ……超やわらかかった。あと首を噛まれた時に当たったあの胸……やべぇ」


 大富豪である。


 「そうだよ、俺、いつの間に大富豪になっちゃったの? どうしたの俺? 知らない間に金を貢いでたの? なんでぇ?」


 意味不明である。


 それだけパニックを起こす程、衝撃的な出来事だったのだ。そして、あんな衝撃があったなら男子にはやらなければいけない義務……いや使命がある。



 無心になる事である。

 俺のように……

 俺の……

 おれ……


 めっちゃエロ本見てた。


『ロシアン美女はいかがですか?』


 なんてタイトルも見えたりする。帰る時に本屋で吟味したものであり、それと並行してパソコン画面には金髪ねーちゃんのうふふな動画、左手のスマホにはコスプレしたねーちゃんのうふふな動画。ナイスマルチタスクである。


 「はぁぁぁ。感触が残ってるうちに早くやらねば。これは可及的速やかに処理せねばならぬ。義務である!」


 そんなアホな事を言いながら、スピードは止まらない。


 「どこまでも行くぜぇぇぇ! 銀髪美少女サイコーー!!」


 この後、ロケット花火を3発程打ち上げて、深い闇の中……それでいて幸せな闇の中に落ちてゆくのであった……薄れゆく意識の中で、俺が開いた悟りとは。


 無心になるという事は、没頭する事と見つけたり!


 単なるアホである。

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