血と快楽〜初めてのあの娘は牙をむく
「いいよ〜、もっと上目遣いで!」
「んっ……ふぁい」
「そうそう、もっと動いて〜」
「くちゅ……はぁ〜ん」
「いいね!今度は舌を出し入れしながら」
「レロッ……」
どこぞの撮影現場がそこにはあった。
監督・如月ソフィア
主演・白咲葉月
下僕・神月翔馬
俺の扱いおかしくない?
ファーストキスって普通もっと甘々な感じじゃないの? そんなんでいいの葉月さん! と言いたくなるような光景がそこにはあった。
縛られた俺の唇に、プルプルと優しくキスをした葉月さん。正真正銘これが彼女のファーストキスらしい。
だが、それだけでは終わらなかった。一度タガが外れてしまえば後は欲望のまま俺の唇を蹂躙しだした葉月さん。かれこれ十分以上は堪能しているだろうか。
「はぁはぁ……先輩……好きです。もっと下さい」
そう言って彼女は縛られた俺の手を口の中に入れ噛み始めた。
「手っ? なんで手?」
「んちゅっ……はぁ……初めから言ったじゃないですかぁ。美味しそうって」
くっそういう事か。その言葉に納得した俺。
葉月は最初からお菓子を見て美味しそうと言った訳では無かったのだ。
「葉月……交代よ! んふふ……手もいいけどもっと気持ちいい場所があるわ!」
ソフィアが葉月とバトンタッチしたかと思えば(もちらんスマホを葉月に渡して)俺の首筋に噛み付いてきた。
「いたたたたたっ! ソフィさん力加減! まマジ痛てぇ!」
痛みに悶えていると……
ちゅーっちゅーっなんて音が聞こえてきた。
「マジかよ」
「どう葉月しっかり録画できてる?」
「はい、バッチリです」
彼女の唇は口紅をさしたよつに赤く染まっていた。そしてそのまま俺の唇を塞いだ。
「んんんんっ!」
葉月と同じくらいの時間ソフィアも俺を蹂躙していった。
「さぁ葉月! カプっといっちゃいなさい!」
「わ……わかりました!」
彼女の目が今日一番輝いて見える。
そしてその小さな口を大きく開けて
カプッと俺の首筋に噛み付いた。
ソフィアとは反対の方向だ。
「ほら、もっと強く噛まないと跡が残らないわよ?」
「ふぁい」
噛む力を強める葉月さん。
俺の首に熱が伝わる。
ちゅーっちゅーっ
「んくっ……血の味がします!」
「そりゃそうだろうな!俺の血だもの!」
「先輩の血だと思うとなんだか美味しく感じます……もっと欲しいです」
そういって彼女は首の至る所を噛み始める。それからソフィと交代しながら下校時間いっぱいまで俺の体を蹂躙していくのだった。
満足した彼女達は俺の事を放置して、二人仲良く準備室を後にして帰っていった。
「オウチ……カエリタイ」
俺の扱いってなんだろうと涙を流しながら、必死に縄と格闘する翔馬であった。