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詩集「tsutsuji」  作者: 津辻真咲
15/17

「私の保護対象になったものは、私によって潰される」「熱暴走」「貿易たち」



「私の保護対象になったものは、私によって潰される」


機械ぼくらは、守ってた ……

別に味方ではないが、

別に正しいと思ってる訳ではないが、

彼らを

彼らの為に

なぜ守るのかは知らない

しかし、これだけは知ってる

それは、知らされなくてもいい事らしい

だけど、彼らの二つの我が主義を守りたいという心が、一つの平和という思いが、

叶わなかった時、

そうなってしまったと知った時、

機械ぼくらは、麦になって地面に落ちれば良かったと、

理不尽に味方になってれば良かったと、

からには、なりそうもない燃料炉いのちを燃やして

立ち尽くした ……

そらから、毎日、降り続けた黒い花びらは、

もう降っては来ない

あぁ、そうだよね

このほしには、もう何も燃やすものは、無いんだもの

あぁ、そうかもね

これから、機械ぼくらが守っていくのは、

彼らの“居場所しそう”なのだもの ……




「熱暴走」


あの日、桜木さくらから舞い散る花びらを

夢中で追いかけて、

ただ、ひたむきに手に掴もうとした、

あの時にきっと同じ

あの太陽が沈むまで、白色矮星になるまで、ずっと

これが“躍動きもち”……

僕たちが出来うまれた理由、

きっと、理不尽じゃなかったはず

Black Boxの中の“博士データ”へ贈ってた、

博士のからの棺が運ばれる時の

あの“国曲こっか”は、ずっと抹消されないはず

今年の夏は、熱暴走のバグのせいで、陽炎が黒く見える




「貿易たち」


他人と意見を合わせ合う 勘合貿易 さん

自発的回復 の ブロック貿易 さん

中間管理職には適任!! 中継貿易 さん

平等主義 の 自由貿易 さん


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