い、異世界転移してるゥー!?
面白かったら、高評価よろしく!
それは、たかしの人生を一変させる、大きな、突然のできごとだった。
「うわぁっ、なんだぁ!?」
たかしが目を開けると、そこは草原が広がっており、たかしの周りを取り囲むようにして、スライムがブニョブニョと蠢いていたのだ。
「どうして、こんなことに!」
ギリ、とたかしは一歩後退る。
だが、後ろにもスライムが控えており、後にも先にも引けない状態である。
スライムはいつでもたかしに飛びかかれそうな距離にいたが、未だに動こうとはせず、たかしの反応を伺っているように見えた。
たかしの格好は、青いストライプのパジャマ姿。
寝起きである。
足元には今しがた寝ていた布団が敷かれていたはずだが、それもなくなっていた。
「……くそ、絶体絶命の大ピンチだ!」
「どうすりゃいいってんだ!」
たかしは、おりゃおりゃと手を振り足を振り威嚇するが、スライムは怖気づきもしない。
ヒュッ!
一匹のスライム が とびかかってきた!
「わ゛っ!」
たかしは、咄嗟に頭を下げて危機回避する。
しかし、それをきっかけにして、次々とスライムが飛びかかってきた!
「うわ、うわあああああ!」
ヒュン!
ヒュン!
ヒュヒュヒュヒュヒュヒュンッ!
死んだか、と思われたたかしは、なんと、それら全てをラップダンサーよろしく華麗にかわして神回避したのであった。
「ふう、あぶねぇ!」
たかしは冷や汗たらたらだが、怪我一つ負わずに立っていた。
「クソー、下手に出てりゃ、よってたかって! クソスライムが! おーし、あったまきた!」
たかしは頭に血が上り、スライムに対して怒りを顕にしなされた。
たかしは怒り狂った!
ピキーン!
すると、頭の上に音とともに変な文字が浮かび上がった。
《スキル 怒り 獲得》
「……なんだコレ!」
よくわからないが、俺は今モーレツに怒っている!
たかしは近くに落ちていた木の棒を見つけ、急いで拾った。
ピキーン!
《装備アイテム 木の棒》
「ピコピコうるせぇ!」
たかしは怒り心頭になりながらも、スライムに向かって木の棒を振り下ろす!
ボコ!
ブニァ!
3の ダメージを 与えた!
シュウ……。
《スライム を 倒した!》
ピキーン!
経験値3 獲得。
「なに? 経験値?!」
スライムが、たかしに飛びかかる。
「うおらぁっ!」
横ざまに振り払う!
ボコ!
ヘグシッ!
《スライムを 倒した!》
経験値2 獲得。
ヒュヒュヒュン!
今度は4体同時に飛びかかってきた!
「( ゜∀゜)・∵. グハッ!!」
たかしは3体の攻撃をかわすが、一体の攻撃を頬にモロに食らってしまった。
「やるな……」
たかしは 3のダメージを 受けた!
と、たかしの頭の上に体力ゲージが表示される。
全体力9 残り体力6 オレンジゲージ
「……うそ。まじかよ!」
あと二回攻撃を食らったらたかしは死んでしまうらしかった。
たかしは慌てた。
しかし、たかしは怒り狂いながらも、心の奥底は落ち着き払っていた。
焦らず、スライムを一匹一匹殴り殺していく。
そして、最後の一匹を殴り殺す。
ボコ!
《経験値9 獲得しました》
ピキーン!
「お?」
トゥットゥルー!
《たかしは レベル2に 上がった》
体力全回復しました。全ステータスが微量に上がりました。
「よっしゃー!」
こうして、たかしの冒険は、幕を開けたのであった。
続く。