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95話「恋患い」八幡八重花。

 もうすぐ最後ですね。長かったような、これで終わりかと思うと、短かったような。


 えーと。これは本で読んだんですけど。


 恋の病ってあるじゃないですか。片思いでも両思いでも、恋のいさかいはいくらでも。困ったものですよね。人の感情は、人のものなのに、人の思い通りにならない。


 今回は、そんなお話です。



 Yさんていう、美少女が居ました。Yさんは学校でも人気者で、なんなら毎日男子に告白されてたくらいの可愛い女の子でした。


 Yさんは当時中学生で、付き合っていたクラスメートが居ました。柳くんです。


 柳くんは線の細い男子で、普通の男子とはなんとなく違う雰囲気がありました。高貴さ、気高さ、高潔さ。そういう、格の高い男子でした。マジで。


 柳くんとの交際は順調で、柳くんのお父さんお母さんも、2人の仲を応援してくれました。


 Yさんの学生生活は順風満帆。


 でも、そんな2人を邪魔する泥棒猫も居たんです。


 クラスの嫌われ者、X子です。


 X子はクラスメートの悪口を言いふらすのが趣味の、最悪な生徒でした。


 Yさんは、X子の悪口が柳くんの耳に届かない事を願っていました。もちろん、柳くんは絶対にYさんの味方。X子の言う事など信じるわけありません。


 でも、恋の悲劇は近付いていたんです。


 柳くんのお母さんがX子の悪口を真に受けて、Yさんを遠ざけ始めました。あまつさえ、柳くんのお父さんが柳くんを家に監禁してしまったんです。学校の先生も同級生も、皆、X子の肩を持つんです。


 可愛そうな、何の罪もないYさんは、それでも諦めませんでした。愛は勝つんだ。私達の愛は、絶対に負けない。


 だからX子の悪口に洗脳されてしまった柳くんのお父さんとお母さんを倒して、なんとか柳くんを救い出したんです。


 そして柳くんを自分の家に保護してから、悪の根源であるX子を倒し、X子の侵略を許した学校も消毒しました。


 Yさんは正しい事をしたんです。そうですよね?


 でも、少し遅かったんです。


 柳くんは、やっとYさんと2人きりになったのに、いつまでもYさんを受け入れないんです。


 柳くんは間違っているんです。全ては手遅れだったんです。


 柳くんはすでにX子にだまされていました。だからYさんを受け入れなかったんです。


 だから、今は反省時間です。


 もうすぐ柳くんもX子の洗脳が解けて、Yさんの愛を静かに受け入れるはずです。あれから2年ですからね。柳くんも、私を拒否した事を悔いているはずです。



 本当に恋愛は怖いですよね。皆さんも両思いだからって油断しちゃダメですよ。


 じゃあ、次の方お願いしますね。

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