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85話「お地蔵さん」八幡八重花。

 昔話だと定番ですけど、皆さんは道端みちばたでお地蔵さんを見た事あります?私は実は見た事ないんですよね。


 あれって意識しないと見付けられないんでしょうか?それとも私の住んでるとこが少ないだけなのかな。


 今回は、そんなお地蔵さんにまつわるお話です。


 これは本で読んだんですけど。



 N県の県道沿いにポツンとあるお地蔵さん。ちゃんと屋根付きの家があって、お供えものもあれば、赤い頭巾ずきんも。お地蔵さんは地元の守り神として、大事にされていました。


 これはそんなお地蔵さんを物語るエピソードです。


 そのお地蔵さんの見守る県道は、地元の人間の交通網として要所でした。皆、ここを通って学校に行った思い出があります。


 ある時、その道を一台のスクールバスが通り過ぎました。それは毎日の光景で、毎朝、毎夕、子供達を乗せて行き交うものです。


 その日は雨で路面は滑りやすくなっていました。けれど運転手さんは、そんな状況にも慣れていました。この道何年のベテランでしたから。


 けれど、対向車はそうじゃありませんでした。慣れない道での速度超過。タイヤは限界を超えてスピン。見事に反対車線にはみ出し、スクールバスと正面衝突しました。


 バスの運転手は可能な限り被害を少なくしようと、全力でブレーキを踏みました。ぶつかる力が小さいほど、車体への被害も少ないですからね。


 そしてとんでもない音がして、運転手や乗っている子供達を巻き添えに、2台の車はクラッシュしました。


 しばらくは誰も動けませんでした。対向車の運転手がどんな状況かも分かりません。バスの運転手は命は助かったとは言え、全身に走る衝撃に、ブレーキを踏み続けるだけで精一杯でした。


 子供達は、大丈夫なのでしょうか。


 それがなんと、奇跡的に無事でした。ガラスの散乱した車内なのに、大怪我をした子は居ません。軽い打撲で済んでいます。


 事故車両が撤去され、子供達がまた学校に通えるようになった頃。地元住民が、お地蔵さんへの感謝のため、掃除をしてあげようとしたところ、そこには粉々になったお地蔵さんがありました。


 事故の影響?一瞬そう思いましたが、お堂は完全に無事です。


 元々、見えないヒビ割れでも入っていたのかも知れません。ですが、お地蔵さんは新しく作り直され、地元住人の感謝の念は留まるところを知らなかったそうです。


 皆、お地蔵さんが身代わりになってくれたのだと信じています。



 どうなんですかね。私みたいな現代っ子から見ると、迷信ど真ん中なんですけど。


 本当だったら、嬉しいですか?それとも怖いですか?


 どうなんでしょうね・・・。


 では、次の方お願いします。

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