75話「幽霊の出るコンビニ」八幡八重花。
コンビニって行きます?行かない人は珍しいと思いますけど、私はあんまり行かないんです。家からスーパーの方が近いんで。
今回はそんなコンビニのお話です。
これは雑誌で読んだんですけど。
よくあるコンビニチェーンの一店が舞台です。
そこも他のコンビニと全く変わらず、同じ商品を同じ季節に売っていて、人々の利便性のために頑張っていました。
そんな便利なコンビニにも、自然と常連客は現れます。毎日の通勤通学のお供に立ち寄ってくれる人。帰り道、晩ご飯を求めてやって来る人。色んな人が。
その店では、もう一種類の常連さんが居ました。
夏にコートを着て、ホットコーヒーと温かいお弁当を注文するお客さんです。ちなみに冬にもコートで、コーヒーとお弁当。同じメニューです。
はい。多分、人間じゃないんです、その人。真夏でも汗一つかいてないし。
店員さん達も慣れたもので、その人の姿がうっすら透けていても、特に気にしません。
一つだけ気になるのは、幽霊の現れるコンビニは、潰れるのではないか?という事だけです。
幽霊の出るコンビニ。今どうなっているか、気になりますか?
実は、今でも普通に営業しているらしいですよ。
幽霊の使うお金は、いつの間にか消えてしまって、もうけになりません。
でもその幽霊見たさに、別のお客さんがどっと押し寄せて来て、それなりに繁盛しているようです。
良い話ですね。
では、次の方。