表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/100

66話「公園の亀」城新地。

 おれらが公園でたむろして遊んでたのは、もう話したよな。その公園の話なんだけどよ。



 おれらが行くのは夜で、昼間は近所の子供とか年寄りとか、まあ皆の憩いの場所なんだよ。カモも居ればハトも居る。普通の公園だ。


 公園の中には池があって、水鳥にカニに、亀も。


 この亀が、厄介な奴でよ。鳥にエサをやったら、いつの間にかこいつが食ってんだよ。カモのエサだろうがハトのエサだろうが、きびきび動いてメシを食いに来るんだ。自分だって、亀用のエサをもらってるのにな。


 元気な奴だった。それでも、冬は越えられなかった。奴は二度と冬眠から目覚めなかった。


 葬式なんかは無かったけど、皆に惜しまれてた。


 それからだ。


 公園の鳥にエサをやると、少し減ってるようになるのは。まだ誰も食べてないのに、エサ箱や投げたエサの量が、ちょっと減るんだよ。まばたきでもしたら、すぐにな。


 皆、誰が犯人か、すぐに分かったぜ。


 それからその公園には、亀塚が出来た。他の動物のエサを奪わないように、ってな。


 まあ・・・その後もちょいちょいエサは減ってるんだが。



 怖いわけじゃないが、存在感のある幽霊だったな。


 じゃ、次。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ