表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦狂都市ファナティカル  作者: ツァイト・ツァラトゥストラ
1章:異界遷移
5/18

ハマリエルの両親

「ただいまー!」

家に着くとハマリエルは、ダグザさんの館の時の様に大きな声で家に到着したことを告げた。

「それにしても…」

かなりの豪邸だなー…。さっきから見ている周りの家は、普通に一軒家だったり、マンションだったりするけど、フルーゲリン家は、ダグザ邸よりも規模はちいさいものの、普通の4倍程ある家だった。

「お、お邪魔します…」

「何畏まってんのよ。今日からあなたは、ここの家の家族なんだから、畏まらなくてもいいのよ」

そう言われてもな…。大きい家だし、もとから自分の家だったわけじゃないから、すぐには慣れなさそうだ…。

少し会話をしているうちに、リビングに部屋に着いた。そこには、ハマリエルの父と思われるごつい男性と、母親と思われる華奢な体つきの女性がソファにすわっていた。

「ハマリエル。今回の《聖門(ゲート)》から出てきたのは彼か?」

「そうよ。父さん」

「名前は?」

「例のごとく、《聖門》の影響で、忘れていたわ。私が、ルキアって名前を付けてあげたけどね」

「ルキア、か。なかなか良い名前じゃないか」

どうやら認めてもらえたようだ。

「じゃ、父さん。母さん。自己紹介をして」

「そうだな。俺は、テュール・ローエングリン。ハマリエルの父親だ。《アルカディア》で教官及び戦闘兵をやってる。こっちは、母親のミューズ・ローエングリン。同じく《アルカディア》で、教官及び戦闘兵をやってる」

「大人も戦闘兵になるんですか」

「まあ、希望するか、《学生兵(アビリティ・ユーザー)》の時に好成績だとなれるんだ。俺は希望してなったけど、ミューズは超好成績だったから、学校側から推薦があって戦闘兵になった」

「こんなに、言っちゃあ悪いですが、華奢な人なのにですか」

「あら。見た目が華奢でも、戦闘力があれば勝てるのよ。それに、能力もあるしね」

そうか。能力という概念が、存在するんだったな。

「ルキア。お前はもう、うちの家族なんだから、敬語はやめてくれ。落ち着かない」

「分かりまし…。分かったよ、父さん」

「おう。それにしても、ハマリエル、良かったな。お前、弟が欲しがっていたじゃないか」

「な、何を言うの!?わ、私は別に弟なんて欲しくなかったわ!」

「嘘おっしゃい。あなた、『私の番の時に来る遷移者は、年下の男の子がいいなぁ』って言ってたじゃない」

「そ、それは扱いやすいだろうなと思って言っただけよ!」

これは、止めないとエスカレートしていきそうだ。話題を変えないと。

「そ、それはそうと僕はこれからどうすれば良いの?」

「まずは役所か学園に行って、『遷移者(メタスタシス)』としての戸籍を登録して、USSIを貰うところからだな。どっちに行きたい?学園に行くのなら、一緒に入学手続きができるが」

「じゃあ、学園で」

「決まりだな。よし、今から行くか」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ