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掌編小説集5 (201話~250話)

失ったもの

作者: 蹴沢缶九郎

瞬間移動装置なる物がある。腕時計型をしており、腕にはめてボタンを押せば…。装置の効果に関しては読んで字の如く、あなたのご想像通りなので省略する。


さて、この装置を発明した男がいた。だがこの男、決して褒められた男ではなく、世紀の大発明である装置を世の為に役立てようとはせず、自分の欲の為に利用しようとしていた。瞬間移動で銀行の金庫に忍び込み、大金を頂こうというのだ。

音もなく現れ、誰にも気づかれる事なく大金をせしめるスマートな犯行、俺は現代のアルセーヌ・ルパンだと言わんばかり、男は自分に酔っていた。


そして犯行当日、深夜になるのを待った男は、銀行の壁に向かい、左腕にはめた瞬間移動装置のボタンを押した…。



大怪我を負い、病院に担ぎ込まれた男を見た医者が聞いた。


「なんでまたこんな怪我をしたんだ!? 失った左腕はどうした!?」


その問いに、男は苦悶の表情で答えた。


「銀行の金庫の中に…」

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― 新着の感想 ―
[一言] 単純かつシンプルな話ですが、笑いましたw こういう短い話で人の心をつかむのは難しいですね。
[一言] 閉じ込められて出れなくなるオチだと思ってました。予想外のオチでおもしろかったです!
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