ピンチはチャンス
2023/1/1 若干改稿
~承前
ミュンヘンのEU施設で戦闘を行ってから三日目。
501中隊はイギリス中央部の都市、バーミンガムに滞在していた。
サイバーダイン社の欧州最大拠点である巨大な研究所が存在している街だ。
シリウス側工作員の出方を伺っていた面々は、彼等が動き出すのを待っていた。
間違い無くそれだけの事をしたし、煽りまくったのだ。動かない方がおかしい。
ただ、その反応は少々意外な形だった。
降下突入戦闘の直後からSNS等では批難や批判が吹き荒れている。
その全てが戦闘中に生配信されていたシーンを原因としていた。
――――たった今!今です!今です!
――――国連軍の突入チームが民間人を射殺しています!
EU施設の内部に居た独立系メディアのカメラがそれを捉えていた。
降下中に放った銃弾は、屋上にいたテロリストを次々と肉塊に変えていたのだ。
――――彼等は非武装の民間人です!
わざわざ非武装であると言明している辺り、既に出来レースの臭いが強い。
だが、それを見せる事で世の中が動く事もあるのだろう。
バタフライエフェクト
僅かな行為でしか無いが、大きく世界を変える事もある。
それだけの為に捧げられた犠牲。大いなる目的の為に使われた命だ。
その結果、テレビを始めとするメディア関係が一斉に動き出した。
これまた粉っぽいメンツによる国連軍批判が吹き荒れた。
同時に沸き起こったのは、SNS上で沸き起こった国連軍不要論だった。
そしてこの日、中隊首脳部は国連軍を監査するEUの委員会から呼び出された。
現場で何があったのか?を問いただす公聴会を開く為だった……
「こう言うのを案の定って言うんだろうな」
そんな事をつぶやきつつタブレット端末を弄っているディージョは、まるでグラビアクィーンのヌードページでも眺めるようにニヤニヤが止まらない状態だった。
マスコミが生中継した突入シーンだが、SNS上で繰り広げられる激しい反海兵隊活動のポストは数分で数十件の批判投稿が行われていた。ただ、そのアカウントを精査すればあからさまな捨てアカなのがバレバレだ。
単純な言葉を繰り返し、最も衝撃的なシーンの動画付け添える。
たったそれだけの事だが、単純に騙されて踊らされる思慮の浅い者は多い。
「これでバレないって考えてる連中って、ほんとバカだよ。コロッと騙される連中も同罪だよね。ほんと、バカばっかりだ」
本気でウンザリ気味な様子のウッディは、珍しく辛口な調子で批判を繰り返している。穏やかで腰の低い男のはずだが、こんな時の彼は鋭い論調で噛み付く。
――――これが本性か……
テッドはヴァルターをちらりと見てから眉根を寄せ、怪訝な様子をそれとなく示した。それを見たヴァルターもまた、なんとも微妙な表情でウッディをチラリと見てから苦笑いだ。
「で、エディはここで強烈な一撃をぶち込む……と」
腕を組み、厳しい表情になっているステンマルク。
彼はそんな事を言いつつ、大きな会議室の中のモニターを見つめていた。
モニターには例によってアリョーシャの視界が映し出されている。
それにただ乗りしている面々は、EU議会による公聴会を傍聴していた。
ただ、その公聴会は事実上の査問会だ。
「……ひでぇメンツだな」
ボソリと漏らしたディージョが言うとおり、酷く偏った明らさまな人選だ。
ご丁寧にリベラル系のシリウスシンパ議員が大半を占めていて、文字通りな針の筵状態。当然のように容赦の無い批判が吹き荒れていて、エディ達は苦笑いだ。
だが……
「このおっさん達。俺たちがサイボーグだって本気で知らないんすかね?」
首を傾げながらロニーがそんな事を漏らす。
まともに考えれば、知らない筈が無い。
そも、相手の戦力や実力をよく知らないまま喧嘩に及んでいるとは思えない。
なんらかの勝算なりを織り込んだ戦略を立てるのが当たり前だし、全ての面において抜かり無いシリウス側がイチかバチかの勝負を挑むとも思えない。
――――何か裏がある
エディによる政治的な立ち回りの肝は、将来を見据えた政治的工作だ。
絶対にエゲツないレベルで痛い一撃になるはずだと誰もが思っている。
そして、例によって手の内を全く見せずに手札を切っているエディのやり方は、中隊の若者達に必死な思考を要求していた。それ自体がエディによる英才教育そのものなのだが、若者達はまだそれに気付いていなかった。
場数と経験を重ねていって、やがては自らに気が付き自分の中の1ページとなって人間的な厚みを増す為の方策なのだ。
「まぁ、それだからおっさん達の顔色が悪くなってるんだろ?」
楽しげな様子でそう言うジャンは、せせら笑うような態度でモニターを見ながら言った。最初は居丈高かつ権高な様子で非人道的だの何だのと責め立てていた面々が急に塩らしくなって小さくなっていた。
伝統的にリベラル勢力の強いパリの郊外。旧NATO軍本部の中で公聴会を開催していた議員達の前にいるエディは大型モニターの隣に立ち、自らの頸椎バスから直接ケーブルを伸ばしてモニターへ映像を映していた。
それは、中隊のメンバーが知らぬ存在による記録映像だった。
――――我々はサイボーグです
――――自分の見た視界その物を記録出来ます
――――これは突入時に記録された映像です
――――小官率いる中隊のメンバーに命じ記録させました
誰がこれを録ったんだ?と驚くテッド。
ヴァルターにも全く心当たりが無かった。
だが、モニター映像には慌てふためくテロリスト達の様子が映っていた。
罵声染みた声が飛び交い、窓から空を見上げては何かを叫んでいる。
――――実は事前に情報部が内部に浸透していました
――――調略したメンバーにより録れたものです
――――ご覧の通りですが民間人に化けたテロリストです
エディが言ったそれで中隊の面々は得心した。
事前にこんな切り札があったからこそエディは強気に出ていたのだ。
「……これがエディの切り札って訳だ」
テッドが漏らしたそれは、全く持って素直な感嘆だった。
絶対に窮地がやって来る筈だが、それについて事前に対処しておく。
間違いない切り札を事前に準備する周到さは学ぶべきポイントだった。
「……けどよぉ」
テッドの言葉にそう応えたヴァルター。それは、直前まで国連軍の事務方制服を着ていた面々が慌てて私服に着替えている様子だった。
「こんだけはっきりやられると困る人も多いだろうね」
どこか楽しげに言ったウッディは、ニヤリと笑ってモニターを見ていた。
その着替え中のメンバーは、衣服の下に銃火器を隠し持っているのがはっきりと映っている。問題はそんなメンツの向こう側だ。
記録されている映像には顔認識アプリによる名前の表示が行われているが、急いで着替えている面々は全てUNKNOWNになっている。
その奥。更衣室の奥には何人かの死体が転がっていて、そこには官名階級が表示されている。つまり、海兵隊突入前に彼等は既に射殺されていた。テロリストはあらかじめ国連機関職員になりすまして人質を射殺していたのだ。
――――彼等は何らかの方法で国連軍職員になりすましていたようです
――――常識的に考えれば内部から手引きした者が居ると言う事でしょう
――――海兵隊内部へ人を送り込み工作するつもりだったのかも知れません
……国連軍内部に裏切り者が居るぞ?
エディは言外にそう言ったのに等しい。
内部にシリウス側の工作員が浸透しているその動かぬ証拠を突き付けたのだ。
「見ろよ。真っ青だぜ」
ウッディに続きディージョが手を叩いて笑いながら言った。
普段からシリウス寄りな言動を繰り返す側にしてみたら迷惑千万な物言いだ。
そして同時に、状況証拠的にシリウス寄りの人間が不利になる何よりの証拠。
そもそも彼等は普段から買収されていると疑われる存在だ。
日頃から保守派サイドより遠慮の無い物言いに晒されている。
それ故か、こんな時には目的を達するより火消しに奔走努力する傾向が強い。
向こうにも何かしら切り札があるのだろうが、そんなものを頭から無視しエディは畳み掛けるように攻め立てた。
――――我々は普段から命懸けで任務に当たっております
――――それは地球人類共通の利益だと確信しているからであります
――――ですが……誠に残念ながら自分の利益を優先する者がいるようです
エディの物言いは明らかにお前らが黒幕だろ?と指摘するモノだった。
つまり、シリウス側による501中隊封じの工作を逆手に取った見事なまでのターンチェンジをやってのけたのだった。
「……で、どうなるんだろうな?」
少しばかり怪訝な表情のティブが漏らす。
元シリウス軍兵士だった者には少々胃の痛い状況だ。
もっとも、胃袋などとっくに失ったサイボーグには幻痛でしか無いのだが。
「簡単さ。エディは連中に自分達で言わせるんだよ。シリウス側の工作員を強力に掃討し、合わせて重要人物の護衛を依頼させる。つまり、自分で自分の首を絞める一言を言わせたいのさ」
嘲笑うようなステンマルクの物言いに、中隊全員が悪い笑みを浮かべた。
つまり、エディ達は中隊の若者達だけでなく、彼等にも教育を施した。
中隊に粉を掛けると火傷じゃ済まない痛い目に遭うぞ?と。
「ここからは少し大人しくなるだろうね」
「だな。連中の横槍も少しは控え目になるだろう」
ウッディの一言にオーリスがそんな言葉で応えた。
実際、ここまでは様々な形で海兵隊への圧力が掛かっていたのも事実だ。
北米大陸における掃討戦を強力に推し進めてきた主力は、紛れもなく海兵隊だ。
そんな連中が欧州側へ進出してきた。
となれば、様々な形で既得権益化したシリウス側の工作が水泡に帰すだろう。
出来る限りその活動を抑え込みたいし、出来るものなら無力化したい。
そんな思惑が見え隠れしていて、独自行動を取りづらい状況だった。
当面は国連地上軍の欧州本部指揮下に入れられ、監視下にあったのだ。
「えげつねぇやり方って、こういう事なんだな」
ボソリと呟いたテッド。
モニターの向こう側ではステンマルクの言ったとおりな展開になっていた。
――――貴官らの努力と自己犠牲には惜しみない敬意を送る
――――もちろん称賛もだし感謝もだ
――――今後とも地球人類共通の利益の為に努力してもらいたい
沈黙を守っていた議長が絞り出すような声音でそう言った。
それがどれ程悔しい言葉なのかは表情を見ればすぐにわかる。
苦虫を噛み潰した以下の様なその顔は、不愉快千番と言わんばかりだ。
だが、そんなもので手をこまねくほどエディが親切な訳が無い。
相手が弱っていると見るや、容赦なく更に凶手をぶち込んでくる。
意地と度胸と気合とプライドで七つの海を制した大英帝国の根本だ。
――――では議長
――――個人的な……一つの提案でありますが……
エディは満面の笑みを浮かべてそう切り出した。
人の良さそうな笑みではなく、肉食獣が獲物を前に牙を剥く笑顔で……だ。
――――海兵隊の本文は臨機応変であります
――――難しいとは思いますがどうかご検討ください
――――我々海兵隊の欧州における活動についてです
――――勿論同意いただけるとは思いますが……
ここで勿体ぶって間を開けるのがエディの真骨頂だ。
どんな要求をされるのか?と議長を始め公聴会の議員が身構えた。
相手が受身の姿勢を取り、エディは一つコクリと首肯しつつ言った。
――――海兵隊を地上軍の欧州コントロールより独立させてもらいたい
――――我々は地球人類共通の利益の為に今後とも努力します
――――具体的に言えば……まぁ簡単に言えば裏切り者の摘発と粛清ですな
裏切り者で無ければ当然同意するよな?と、エディは爽やかな笑みで言った。
それを聞いた議長をはじめとする公聴会議員達は一斉に引きつった顔になった。
同意すればシリウス側から吊し上げられ、関係を暴かれ失脚しかねない。
しかし、これについて拒否をするなら、次の選挙で保守サイドより落選運動だ。
万事休す
こうなったのであれば、むしろ自分の身を護る事に移るのが常道だろう。
そしてここでは、うっかり暗殺されかねない自分たちの身の安全が重要だ。
――――勿論同意しよう
――――むしろ我々EU関係者の護衛を依頼したいくらいだ
勝ち馬の尻に乗り換え、シリウス側を切り捨てる。
議長は誰よりも早くそう決断した。こんな時は文字通り拙速を尊ぶのだ。
「俺たち今度は要人警護だぜ」
「じゃぁエディはあれだな。こいつらをエサにする作戦だな」
ヴァルターのボヤキにテッドがそんな言葉を返した。
案の定、モニターの向こうではエディがそれを快諾していた。
そして同時に、SNS等への調査を依頼していた。
インフルエンサーと呼ばれる社会への影響力が大きいアカウントを調査する。
人権問題について気を遣わねばならない欧州で、EU関係者にそれをやらせる。
それは彼等にとっては非常に厳しいミッションだろう。
だが、手をこまねけば疑われ、容赦なくやれば裏切り者扱いされる。
彼等シリウスシンパに課せられた踏み絵は、容赦のない一撃なのだった。
――――それから2週間後
「これがG02か」
サイバーダイン社の欧州ラボが製作した試作1号機体を受領したジャンは、両手の反応を確かめていた。米国製の機体と異なり動作反応速度と精度がグッと向上していて、しかも滑らかだった。
「驚くほど良い反応だよな」
ジャンと同じくG02を受領したステンマルクは、部屋にあったワールドカップサッカーのレプリカボールでリフティングを続けていた。軽やかにポンポンと蹴り上げている姿に中隊の面々が驚いている。
従来の機体では処理速度的に出来なかった事で、反応の速さと素直さの象徴だ。
「そろそろ次の戦闘だろうから……」
「しっかりチェックしよう」
欧州人であるジャンとステンマルクが顔を見合わせてそう言った。
この2週間の間に起きた事と言えば、ハーベスト計画の具体的な発動だった。
「シュトゥットガルト……だっけか?」
「だな。メディア都市だそうだ」
怪訝な顔でヨナがそう言うと、オーリスは資料の束を見ながら応えた。ドイツ連邦共和国において大手メディアが集中する都市らしい。それだけで無く、様々な産業集積地でもあり工業都市でもある。
だが、この街最大の特徴といえば、それはEU領域でも指折りのリベラルさだ。従来のドイツは欧州でも指折りのキリスト教国家だったが、100万人単位での難民受け入れを経て社会全体が異質なモノへと変貌してしまったのだった。
その結果、難民の中から特定宗教に依存しない自由さを追及する左派政党が大きく躍進し、それらを支援したメディアの力によって工業都市へ根を下ろしたのだ。
「まぁ、要するにシリウス系にも利権が大きいんだろうね。何せダイムラーグループの本拠地だ」
ウッディのボヤキにある通り、自動車を発明したダイムラーの本拠地がそのシュトゥットガルトだ。その他にもポルシェやシーメンスと言った精密機械系に強い企業が幾つも存在する。
それらの企業は外太陽系惑星上に様々な工場を持っていて、シリウス側とも経済的な結びつきが非常に強い。そんなシュトゥットガルトの何が問題かと言えば……
「だから……これか……」
心底嫌そうに言ったそれは、シュトゥットガルト議会によるSNSの大幅規制案だった。と言うのも、米国系の超巨大SNSを世界でも指折りの富豪が買収した結果、スタッフが大幅なリストラを受けたのだ。
一見良くある企業の買収活動だが、その実はとんでも無い事だった。そもそも毎日のように莫大な赤字を生み出していた企業組織が何故か存続していた。広告などにより得た収入の10倍規模で赤字を生んでいた企業が……だ。
その実と言えばつまり、SNSを隠れ蓑にした世論誘導機関が存在していて、そこから資金援助を受けていた。その結果、世間の世論を彼等が望む様に誘導していたと言うことだろう。都合の悪い人物の言論を封じ込めながら。
しかし、買収の結果としてSNS上が大きく雰囲気を変えた。そんなSNSが気に入らないのか、議会はそのSNS自体への接続禁止と新しい運営部による人権侵害容疑での強力な査察を行う事を計画してるらしいとのことだ。
つまり、様々な形で活動するシリウス側工作員にとって活動しやすい拠点を提供した形だとも言える。だが、別の見方をするとこれは、巨大な罠を張ってシュトゥットガルトに集めようとしているようにも見える。
「ミュンヘンまでほんの僅かな距離にこれがあるんじゃ……工作員もやりやすいだろうな。それこそ、テロってくださいって言わんばかりだぜ」
揉み手をしつつジャンがそんな事を言う。
そんな姿を見ながら、テッドは何とも微妙な表情だ。
これからの仕事についての不満では無く、ジャンが見せた両手の動き。
揉み手を行ったその手と指の動きが異次元の滑らかさだったのだ。
『501中隊の諸君。私だ。大至急会議室へ来てくれ。最初の仕事だ』
唐突にエディの声がラジオから流れてきた。
隊長から呼び出された以上、何をしていても最優先で集合するのが基本だ。
テッドとヴァルターは我先にと部屋を飛び出し会議室へと向かった。
「火の玉コンビはさすがに早いな」
ご機嫌な様子で出迎えたブルは、小さな紙片をふたりに見せた。
かなり複雑なQRコードが書かれていて、それを見たふたりは眉間を押さえる。
「これ……デケェ」
「……ウワッ! マジかっ!」
ヴァルターとテッドに続きロニーとジャンが飛び込んできた。
そして、同じようにQRコードを見てから顰めっ面になっている。
QRコードからリンクされたファイルは30ギガを越える大きなファイルになっていて、ダウンロードが終わって自動展開されたモノを見れば驚くのもやむを得ない代物だった。
「国連軍統合仮本部……か」
ボソリと漏らしたジャン。その直後に『こりゃすげぇや。博覧会級だ』とティブが言った。その仮本部に世界中から要人が集まる事になっているのだ。
「各々に目を通しておけ。これから忙しくなるからな」
ご機嫌な様子でそれを言うエディは、腕を組んで若者達を眺めていた。
そこに書かれた内容は、世界各国から出向してくる要人のリストだった。
当面、様々な利害調整を行う為に全権大使を各国が立てる事になっている。
それらの要人が公式ルートを使って501中隊に護衛を依頼してきている。
「これ、全部受けるんですか?」
土台無理だよ……と、そう言わんばかりのウッディが確認する様に言った。
だが、それは否定では無く確定情報を得る為の問いでもあった。
「もちろん受けるさ。各方面に貸しを作る良い機会だ。もちろん先般のEU議会関係者も対象のウチと言う事だ。連中をこちらからは裏切らない様にする」
要するに、恩を売っておこうというエディの魂胆だ。
ただ、今後の為には絶対に必要になるモノだと皆が思っていた。
「……せいぜいキリキリ働こう」
「全く持ってその通りだ。後で楽する為にな」
ヴァルターとテッドが続けてそんな事を言う。
それを見ていたエディは、満足そうに笑いながら言った。
「安心してあの世に行く為に、もう少し頑張らないとな」
現実社会の微妙に水面下な部分というのは、見える様で見えないものです




