表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/17

15話 親権問題

 隆二は、香と智也を乗せ谷津遊園より帰宅した。

 庭に車を停め、「楽しかったね〜」「おっきくなったらジェットコースター乗るんだ!」とはしゃぐ二人を隆二は、温かい目で見ていた。

 〝嗚呼‥こんな家庭って幸せだよな〟と勝手に未来を描いていた。

 座敷から何やら話声が聞こえる。

「そんなんが、パーソナルコンピュータかい!

たまげたねぇ!」

「そうなんですよ、未来はすぐそこです!」

隆二達が「ただいま!」と玄関の引き戸を開けると中で、婆ちゃんと爺ちゃんと清一と楽しそうに話す白いスーツの男がいた。

白いスーツの男は、香を見るなり、立ち上がり「香!」と叫んだ!

香は、顔色が見る見る変わり、走って逃げようとした!香は、走りだすと、婆ちゃんが「隆二!止めるんじゃ!」と声をかけ、隆二は香をすぐに追いかけた。

 香の右手を掴んだ隆二が見たのは、泣いている香であった。


 古川雑貨店 座敷


 清一が聞く「香さん‥酒癖が悪いとかかい?」

香は、首を横に振る。

スーツの男も「私は酒は飲みません!」と言う。

清一は、「じゃあ、女癖が悪いとかかい?」と聞くと、香は、またも首を横に振る。

「わかった!ギャンブルだ!」と清一が聞くと、香は、また首を横に振った。

清一は、「どうしてなんだ!こんないい旦那さんから逃げるなんて!聞いたら〝松田電気〟の御曹子だそうじゃないか!」と言うと、隆二が、横から「〝松田電気〟ってあのテレビや洗濯機作ってる⁈」と聞いた。

 松田電気の御曹子、松田悟(まつださとる)は、「どうしてなんだ!香?俺が何したって言うんだ!何不自由なく生活してたじゃないか⁈智也も産まれて、俺の何がいけなかったんだ!」と言って立ち上がった。

 香はずっと俯いたままだったが、ボソっと何か言った。

婆ちゃんが「どうしたんじゃ?香さん?」と聞くと香は、「馬鹿にした‥」と呟いた。

婆ちゃんが「馬鹿にしたって何を?」と聞くと、

香は、覚悟を決めたように、立ち上がり、

「馬鹿にしたじゃない!〝ひょっこりひょうたん島〟を!私にはね!私には〝ひょっこりひょうたん島〟が全てなのよ!それを貴方!ひょっこりひょうたん島を見てた私に、〝そんなくだらない番組みて〟って馬鹿にしたじゃない!ひょっこりひょうたん島を理解出来ないなんて!そんな人と一緒にくらせません!」と言い切った!

『へ⁈それだけ』と婆ちゃん以外は、呆気にとられた!

「たった、それくらいの事で智也を連れて蒸発したって言うのかい!」と松田は呆気に取られた。

「たったそれだけ!たったそれだけって言うの!

私を何も理解してない!だから出てったのよ!」と香は言い返した!

「分かる!」と婆ちゃんが突然大声をだした。

「ひょっこりひょうたん島をくだらないなど言う男は、何もわかっとらん!ワシもひょうたん島は

見ているぞ!あれを理解できんとは、見損なったぞ!松田さん!」と婆ちゃんは香の肩を持った。

松田は、苛々として、「わかったよ!わかった!

お前の置いていった離婚届にサインするよ!

だが、智也は渡さない!智也は松田電気を将来背負って立つ子だ!智也は、連れて帰る、女独りでどうやって育てるんだ!」と言って智也の手を取ろうとした!

 香は、咄嗟に智也の手を取り、隆二の背中に隠れた。

 「私はこの人と再婚するんです!何の心配もいりません!」と隆二に抱きついた。

全員が目を丸くした!

当の隆二は、「俺⁈」と訳がわからず動揺した。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ