第三章 名前3-2
「わっはっはっはっは‼ひひははははははははは‼ひぃ‼ひぃ‼くっ苦しい‼それは本当なのか大輝⁉妄想ではなく⁉あははははははははははは‼」
「………笑いすぎだろアンタ…」
…地獄のホームルームを生き延びた後。放課後の廊下に響き渡ったのは、先輩の馬鹿笑いだった。
「いや‼これが笑わずにいられるか‼そのようなスクールライフを送っているのはお前だけだ‼はははははは‼」
「…むぅ」
…この女…。
「ひーっひーっひー…ふぅ…久々にここまで笑ったわ…はは…お前を引き入れて正解だったな」
「…そーですかい」
「あぁ…そこまでされてブチ切れないお前は、あいつらの面倒を見させても問題なかろうな」
「アホキッズにキレても意味がないんですよスタミナが減るだけ…あ?今なんつった?」
「いやな、今日は生徒会選挙の相談があってだなぁ…ちゃんと終わりには顔をだすから、それまで二人が帰らんように見張っておいてくれ」
……なにぬかしてんだこのアマ…?
「俺が?あの二人と?一緒に?…先輩がいないのに⁉いいいいい嫌ですよぅ‼俺が昨日どうゆう扱い受けてたか見てたでしょう⁉」
「あぁ。昨日お前、仲良くなりたいからか積極的に声をかけていたが、ことごとく無視された挙句、最期は二人に足蹴りをくらっていたな。掃除してただけなのに」
「そうですよ‼」
「で?」
「で?じゃねぇよいい加減にしろよ‼今日は俺のメンタルフルボッコなの知ってんだろ‼ただでさえズタボロボンボンなのに追い打ちかけるような苦行をかけやがらないでください‼」
「…ほう…貴様、私に歯向かうのか…?」
「ったりめーだこん畜生‼わりぃが俺はまだ白髪になりたくねぇんだ‼」
「…今なら脱ぎたてストッキングも付いてくるぞ…?」
「………」
「今逡巡したな?」
「…はっ⁉いやいや行かないっすよ‼なんならもう帰って泣きますから‼」
「まぁ帰りたいならそれで構わん」
「…へ?いいんd」
「その代わりお前の面接映像を校内中に流すが構わんな?」
「鬼か‼」
「知るか。というかそろそろ行かないとまずい…アイツは時間に厳しいのだ。それじゃあ私はもう行く。…いいか?逃げるなよ…?」
「………」
視界から遠のく先輩を見つめながら、この前カートから消したロープをもう一度入れとくべきか再確認した俺だった。
今回は短いです…あぁ‼殴らないでください‼スープを投げないでください‼