プロローグ
どうも、赤ワンコというものです。
初投稿ですので、至らない点が数多く存在しているとは思いますが、そこは笑っていただけると…。
とりあえず、よろしくお願いします!
俺、神谷大輝はとある悩みを抱えている。まったく憂鬱な気分だ。何度誰かに打ち明けようかと考えただろう。何度この胸の内をぶちまけること快感を想像したことだろう。
…だが、無駄なのだ。どうあがこうと、この苦しみから解放されることなどあるはずもない。
…だって、さぁ?
「オラァ美咲ィ‼どォしたんだよォ‼ビビッて小便でもちびっちまったかァ⁉ギャハハハハハハハハ‼」
「ククク…愚か者目が…やはり愚民の分際では我が思考の片鱗さえ掴めぬのだな…ククク…ハハハハ‼」
「…む。大輝やっときた。おそいよ。はやくこっちにきて」
「おぉ‼今日もきっかり十分遅れで来たな大輝‼はっはっは‼」
…………容姿華憐な少女たちが、モヒカンヒャッハーも青ざめるほどのお汚い言葉を連発していることについての悩み、どう相談しろっつーのか。
俺は謎の頭痛に襲来され、ようやくたどり着いた部室の床に突っ伏した。
「ん?どうした大輝?今更この現状について驚くこともなかろう?」
不思議そうにそう問いかける先輩に、俺はそのままの体制で応える。
「うるせぇ俺が絶望してんのはこの現状についてじゃなくてこの現状に慣れつつある自分についてです。…つーかこれ何してんですか…」
「は?大輝、お前ババ抜きも知らんのか?」
「そうじゃねぇよ。なんで老若男女和気あいあいと楽しめるババ抜きでこんな汚熱い展開になってんですかっつーことです」
そう言って俺は顔を地面から離し、白熱するバトルに注意を向けた。
「はいザコー。お前顔に出すぎ。こんなん俺だからとかじゃなく誰にも勝てねぇよ」
「むぐ…ふ、フン…残り二枚から逆転することによって、貴様の顔を苦渋に歪ませる作戦を、やはり理解はできぬか…間抜けめ‼」
「どーでもいいからはやくおわらせてくんない?しょーじきまつのもだるい」
…さて。どこからどう突っ込めと言うのやら。
とりあえず目も当てられない試合には違いないので、俺はもう一度(顔だけは)美人な先輩のほうへ視線を戻す。
「先輩、どういうことです?」
「私にもわからん」
ドヤ顔で言いやがった。
もうなんか色々と耐えられなくなったので、俺はあの日…全てが灰色になった、あの忌まわしき日の回想という名の現実逃避に身を投じることにした。
「はい、俺の勝ち」
「ああああああああああ‼我が最後の希望がああああああああああああああ‼」
「やっとおわった…じゃ、つぎは大輝もいっしょにね」
「おお!大輝が入るなら私も入ろう!なに、私もよく顔に出るタイプだ! 大したハンデにはならんだろう!」
無理そうである。