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プロシュート  作者: ボクノート
第1章 気づき力
9/21

「理由」

学校が終わり、俺はうえはの家へ向かった。

理由は二つある。

一つ目は学級委員の見友に頼まれごとをしたのだ。

それはお昼のことだった。

「顕くーん、お願いがあるんだけどいいワよね」

突然、学級委員見友が話しかけてきたのだ。

拒否の余地はなかった。

「なんだね」

めんどくさそうにいった。

「うえはちゃんにこれ渡しといてくれるカシラ」

それは生徒会でまとめた資料であった。

「なんでこれをうえはに?」

「うえはちゃん、生徒会の役員でもあるし、というか私が強引に入れたというのが正しいのかもしれないのヨ」

見友は苦笑いしながら言った。

俺はそんなこと聞いたこともなかった。

あいつが生徒会だなんて。

正直驚いた。

でも、なぜうえはを生徒会がほしがったのか。いや、見友が欲しがったのかはなんとなくわかった。

それは日々毎日のように見ている俺が思うのだからそうであろう。

そして二つ目の理由は今後のサークル活動についてだ。

放課後アニメ研究部のサークルメンバーである池真、咲と話し合いをした。それはアニメ研究部の部員が少なく、廃部の危機にあったからである。それもそのはず、部員は池真、咲、うえは、俺の四人である。

今年の新入生の部紹介で池真と俺でアニメについての魅力をまとめたプレゼンを行った。

そう、これが今年部員の増えなかった理由である。プレゼンは見事に失敗し、新入生からは「きもい」という声さえ聞こえた。

まさに地獄であった。その結果がこの様である。

「まだ、あきらめるのは早くね」

池真がぼそっと言った。

「そうだね。まだ移行期間内だから部を変えることは可能だし!」

咲が明るく言った。

そうである。わが、駿河丘高校では新入生のみ部活動を変えることが可能である。

一年間かけじっくり部活を決めてもらおうというのが目的らしいが、こんなに長いと部活の存在が薄れる気がする。

そんなことはおいといて、

「なんでそんなに明るいんだよ。動くとも限らないし、この部活の何に惚れて移行してくるんだよ」

俺は事実を言った。

「明るくいこうよ!」

相変わらずの馬鹿(のーてんき)である。

でも方法がないわけでもなかった。存続のためには部員が必要つまり、幽霊部員でもありなのだ。きっと新入生の中には勉強だけに集中して部活はそんなにという人もいないことはないだろう。

その人たちを探せばよいのだ。そう簡単に見つかるわけもないが・・・

しかし、この意見にうえはは賛同しないだろう。なぜなら、うえはにとって部活も大切な時間だという認識があるからである。

つまり、入るからには楽しんでほしいのだろう。


だからこそ、うえはの意見が必要であったのだ。


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