「家庭のルール」
「ただいま」
誰もいないだろうと思っていうと
「おかえり」
家には妹がいた。
「今日の夕飯コンビニだけどいい?」
「うん」
「ごめんな。今日はなんか疲れて作れない。」
この家ではルールがある。それは掃除とご飯づくり、洗濯を一週間交代で行うことである。
そう、昨日はうえはがやってくれたおかげでかなり助かっていたのだ。かなりというか相当である。
「昨日のカレーって残ってたっけ?」
俺は不意に思った。
「あんなにおいしいカレーが残るはずないでしょ」
即答であった。
「そうですよね。」
正直名残惜しかった。
今日もカレーが食べられたらなと心のどこかで思っていた。
「机の上にご飯置いとくからな」
「はいはい」
テレビを見ながら返事をする紗夢に少し腹を立てながらも、俺急いで洗濯物を取り込みたたまなければならなかった。
すべての仕事を終え時計を見ると、十一時を回っていた。
「やばい。課題終わるかな。」
今日はやけに課題があった。
「終わらないな」
と声に出してそっと課題をカバンの中にしまった。
それよりも考えなければならないことがある。
どうすれば部活を存続できるか。
外では救急車の音が響いていた。
気づくと太陽が昇っていた。二日連続の寝落ちである。
「またやってしまった。」
下に降りると、
「おはよう」
妹はもう起きていた。
「パンおいてあったよな」
「あったから適当に食べたよ。それじゃあいってきます」
「いってらっしゃい」
ふと時計を見ると八時を回っていた。