30、ソラvsテスト! 国語とかその他諸々っ
更新が再び止まってしまってすみませんでした……。
夏の暑さに殺されかけ、友達とはしゃぎすぎ、ネタがないと呻いた結果、このようになってしまいました。
せめて週1回は更新できるよう、これからも暑さと戦って行きたいと思います!
それでは、長らくお待たせしておいて、くだらない本編へどうぞっ!
うーん……。『つつしむ』、『つつしむ』ぅ……。私語を『つつしむ』ぅ……。どんな漢字だったっけ?
うーむ。っと、みなさまこんにちは。どうしても『つつしむ』という漢字が出てこない有澄です。
「ソラ様。手が止まっていますわよ」
「なんだ、もう諦めたのか?」
「ふぁぁぁ……。早く終わらせて帰ろうぜ」
暢気な妖精さん達は、座れるものを机においてないから、それぞれの定位置についてます。ウネとジャウネは頭、ローグは右肩ですね。
でもいいねぇ君達はさぁ、のんびりしていれてさ! 俺だって早く終わらせたいけど、そうしたって早く帰れる訳じゃないし……。
「つつしむぅ……」
出てこないよぉ……。あとこれだけ、これだけなんだよぅ。
「なんじゃ青年。『つつしむ』も分からんのか」
「んー。分かんないって言うよりも、こう、なんていうかここまで出かかってるんだよ」
そう小声でやり取りをしながら、喉仏の辺りをシャーペンの頭で突付いた。
「まあ、もう少しじゃないですの」
「その少しが辛いんだけどね」
「頑張れよ、ソラァ」
「もう十分頑張ってるんだけど?」
「まあ青年。努力する事だな」
「だから、もう十分努力してるって……」
「……んぁ、テスト終了5分前な。名前とかの書き忘れに注意しろよ」
あぁー、もう5分前!? だめだぁ、もう本気でダメな気がするぅ……。
「よし、今日はあと技術家庭科だけだな。頑張れよ」
だめだったなぁ。似たような、というか想像で作ったような漢字ができちゃったし……。
「ソラ、大丈夫?」
「ん……」
隣で波月が不安そうな顔をしている。あぁ、王子様。そんな顔をしないで、俺はまだ大丈夫だよ、たぶん。
「顔色悪いよ」
「きっとね、テストというものがそうさせるんだ」
「……頑張ろうね」
「うぬー」
でもね、でもね波月。なんだかもう、とっても眠いんだ……。
今日の2時間目、技術家庭科。
苗を植えた時、間引くのはなぜかを考えながら、『つつしむ』を思い出そうと努力し、家庭科では火災の時、最も危険な状態である時の煙の色を妄想しつつ、『つつしむ』を思い出そうとあがいた。
まあ、そうした結果。
「どうしたの、ソラ。さっきより顔色悪いよ?」
「ん……。『つつしむ』って漢字と戦いすぎて力尽きちゃった……」
「そか。分からなかったなら、テスト終わった時に聞いてくれれば、教えてあげたのに」
「そうか……。そっか! その手があったか!!」
「……典型的な馬鹿だな」
「あぁ、俺もそー思う」
「……弁護の言葉が見つかりませんわ」
薄情かつ、トゲのある意地悪な妖精達にトドメをさされたのは言うまでもなく……。
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「テスト終了3分前だ。ギリギリなんて事気にするなぁ。クラス名前出席番号確認しておけ」
せ、先生! 最終日くらいちゃんと5分前に教えて! 3分前とか中途半端すぎるから! この前のテストなんか1分前でしたよね? そして不平をもらした生徒に、鉄槌くだしてたし……。絶対先生が悪いと思うんだ。口に出しては言わないけどね!
「すごいな青年。面白い事を考えながら、問題を解けるとは」
「どんな事だ?」
「私も気になりますの」
「ん? これこれこうでな……」
妖精達が楽しそうに話すなかで、俺は最後の関門、英語と戦っていた。
あと、あと1問っ! これが終われば、終わってしまえば―――。
キーーーンコーーーンカーーーンスコーーーン
す、スコーン!? い、いいい、今チャイムがスコーンって!!
「おーい、有澄。呆ける前、解答用紙渡してくれな」
「ぇ……。あぁ、はい」
自分の答案用紙を前の席の人に渡す。バケツリレーのように、順番に1列分の答案用紙が綺麗にまとめられた。
「よーし、ご苦労さん。良く3日間たえたな。当たり前だが、偉いぞ」
うんうん。良く頑張ったよ俺。偉いよね、普通だけど。
「テスト返し終われば、お待ちかねのサマーvacationだ」
なんでサマーは適当なのに、バケーションだけは発音がいいの!? ねぇ、何でですか先生!
「夏休みだからって気を抜くんじゃないぞ。特にカンペ所持してた奴。問答無用で補修だ」
ちょ、俺らから大切な夏休みを取り上げますか! ていうか、どんだけカンペ嫌うんですか! どうしてそこまで嫌うんですか!
「じゃ、今日はここまで。明日から平常授業になるから、ちゃんと教科書とかもってこいよ。よし、ホームルーム終わり。帰れ帰れ、一応気をつけてな」
……一応じゃだめだと思うんだけど。って、こんなツッコミを何回したのかも覚えてないよ。
まあ、テストから解放されるんなら、俺はそれでいいけどね!