楽園にご招待
春うらら、青空の下で、てくてく、てくてくお散歩です。
散歩といったって、何の用もないというわけでもありません。ちゃんとしたワケ、とエバることでもないのですが、腹が減ったのでパンでも買ってこようと思ったわけです。通い慣れた道をまあ、ぶらぶらと歩いていたところです。角を曲がろうとした時、電柱に張り紙があるのに気づきました。どこで留めてあるのか少し揺れています。真ん中に恐ろしくへたくそな画が描かれています。点が三つ、左右の横に棒が三つ。その点が目と鼻を表しているのは何とか理解できます。そうなると棒は髭だな、追々わかってくる判じもののようです。それで有名なネコ型ロボットではない方の、ネコのキャラクターを模したのではと疑念がわいてきました。実際そうであったのかも分かりませんが、それよりも、左手に持っているソフトクリームもどきよりも、さらに右手のプラカードが目を引きます。黄色地に赤で「楽園にご招待」と書かれているではありませんか。なんじゃこれ、と誰もが思うはずです。
ただ可愛くないネコの似顔絵が掲げている案内に良いことなどあるはずがありません。こんな宣伝文句に引っかかるとしたら余程のク*、失礼、よほどのアホです。
私は、そんなもの当然無視して角を曲がって、そんなビラのことなどすぐ忘れてしまいました。
春うらら、誰が生けたのか道ばたにはキレイな花が咲き誇っています。私は幸せな気分になって歩いて行きました。すると、道路の脇にポスターが置かれています。少し低い位置に風で運ばれましたというように水着の美女がにっこり笑っています。私もちょっとつい微笑んでしまいました。タイプと言えば、まあ否定はしません。彼女は危害は加えませんと意思表示するように、手を広げていましたが胸のところにスーパーマンのマークのように、「楽園」とプリントされています。うむっ、と目を見張って眺めると下の方に「楽園にご招待」とまた書かれていました。
これは少しおかしいぞ、と私のアンテナがピクピク動いています。当然これは比喩であって私がアンテナを持っているわけではありません、念のため。
警戒信号が鳴っています。同じく比喩ですが以下この文言は省略します。




