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ファスト物語〜燃ゆる街〜  作者: 星狼


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4/4

炎の向こう

丘にいる人々の首と胴が、すべて離れた。


――ファスト以外の。


血の匂いが、風に混じって広がる。

赤い霧のように、ゆっくりと。

炎の熱が、肌を焼くように迫るのに、彼の体は、震えながらも熱くならなかった。


「はぁ……はぁ……黙れ……! 皆、黙れ……!」


目は血走り、拳は怒りで白く、

掌に食い込んだ爪から、血が滴り落ちる。


「それを言って、どうなる!? 何も変わらないだろう!?」


ファストは、首と胴の離れた者たちに向かって叫ぶ。

その声が届いた瞬間、それらが燃え始めた。

丘全体が、故郷と同じ炎に呑まれる。


「僕は聞かないぞ……そんな言葉は、絶対に聞かないぞ……何も変わらない言葉は、僕は聞かないぞ……!」


燃える丘の上で、少年は叫ぶ。

声は炎に溶け、煙に混じり、空へ昇る。


「僕は……僕は幸せになってやる……!」


ファストは歩き始める。

どこかへ。

読んで頂き、ありがとうございました。


こういった短編作戦を量産しているので、気に入ったら作者ページから他のも読んで見て下さい。

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― 新着の感想 ―
ファストの最悪な状況にも関わらず「前に進もう」としていたので強い子だなー。と思ったのと同時に13歳の男の子が背負うには大きすぎる運命を背負うことになって切ない物語ですね… この後ファストがどうやって生…
わわ…すごい切ないですね…! やっぱり、嫌なことがあったり何かしら被害を受けたりしても「やり返そう」とか「建設的な対処法を考えよう」という積極的な行動に出るより、苦しい現状を嘆いてしまう気持ちはすごい…
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