表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

ぼんやりしている。

 ここ最近、私はよくぼんやりとしている。


 やるべき仕事もなく、ただ毎日のようにプラプラとして貯金を切り崩しながら夢を追い求めている日々を送っているのだ。


「夢を追う」といえば聞こえはいいが、結局のところ実家に寄生しているニートであることに変わりは無い。


 正直、親を心配させないためにバイトを探している。それと両立する形で、こうして小説の執筆などを行っている。


 けれどバイトは、なかなか受からずにいる。何なら急募と謳っていたコンビニのバイトにすら落とされたのだ。


 正直笑った。いや、笑うしかなかった。


 私の地元は「市」と名は付いているが、蓋を開ければ人口2万とかその程度の田舎。


 バイトができるような“学生”も少なく、その上地元の高校ではバイト禁止令が出されているそうな。


 そんな中、齢21歳の無職が面接に行った結果が、これだった。


 そして学んだ。


「内定の場合、一週間以内に連絡を入れます」と。これはつまり「不採用」と言われていると同じなのだと。


 私は正直、賢いワケではない、何事も真に受けるタイプ。故に一週間以内の連絡を期待して、裏切られた。


 そんな愚かにも信じた自分が馬鹿らしくて、笑った。


 両親が仕事に出て、高校生の弟も学校へ行った、1人きりの自宅で大笑いした。


 何事も気の持ちようだと人は言う。それがまさに、こういうことなのだろうな、と。


 全てを通り越して、吹っ切れて笑う。狂ったように笑う。


 そして「面白ェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と叫ぶ。


 ただそうするだけで、気分が向上するような気がするのだ。


 そいつはまるで、ゲームの攻撃力を上げるバフ魔法のように、自分という獣を呼び起こす。


 …………そして暫くすれば熱は冷め、萎れていく。


 月下美人という一夜にだけ咲いて散っていく花のように、刹那のハイな状態がブチ上がる、そのまま冷めていく。


 私はこれを「バッド」と呼んでいる。そこから始まるのが、まさしく「メランコリー」。


 またぼんやりとした気分がやって来て、ぼんやりを忘れるために酒をかっ喰らい、タバコを嗜む。


 毎日、ループするかのようにこんなことを続けている。


 自分でも、私が社会的な普通から逸脱した無法者であることに自覚はある。


 メランコリー故に無職となり、こんな荒唐無稽な自己満足エッセイを描いているのだから。


 そんな私は、また今日もアルコールとニコチンに依存しながら生きていく。


 あくまで言うが、私は一応21歳。タバコも酒も解禁されている。


 しかし未成年、若者の諸君。この二つはしっかりキッパリと、20歳になってからやるのだ。


 ……と、とりあえずここで警告だけは済ませて、私は一服するとしよう。


 新たな相棒「ピースライト」の味を嗜みながら、ため息交じりに煙を吐く。


 そうすることで、ため息を吐いてもバレないのだ。


 けれどそんな怠惰でどうしようもないことこそが、史上最高に「メランコリー」な気がするのだ。



 そうさ、ただただ「メランコリー」と言いたいだけの、ぼんやりとした戯れ言。


 これがこのコンセプト。この戯れ言にどんな意味を解釈するも、全ては読者次第さ。


 共感されるとも思ってもいないが、まあたまにはこんなエッセイまがいの戯れ言も悪くないだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ